日刊スポーツ「Girl’s Collection 2020」 尾方真生選手編

2020.09.04

本紙紙面を手にする尾方真生(撮影・梅根麻紀)

 

デビュー戦の緊張感はあったのだろう。

ただ軌道修正は早く、2走目は11秒9、決勝は11秒8をマークして児玉クラスのスピードを見せつけた。

本格デビューの7月青森では13❶。
3連勝を目指しての参戦だったが、予2で中団から比嘉真梨代選手に先まくりを打たれて3着に終わった。

優勝は決めたが、ルーキーシリーズとは違う課題も見つかった。

 

尾方 予2は駆ける勇気がなかったですね。
最終ホームで思い切り仕掛けていれば結果は違ったかも。

比嘉さんに見られていて、合わされるかもって不安があったし、スピードに乗せきれないままのまくりだったので、3コーナーの壁で止まってしまいました。

 

続く函館は3連勝を決めた。

3走とも大差の勝利で師匠の藤田剣次選手からも「素直に喜んでいいぞ」と声をかけられたが、同時に「課題も見えた」と宿題をもらった。

 

尾方 自分でも仕掛けてから出切るまでが遅いし、加速スピードが足りないと思いました。

まだ最初のダッシュが甘いし、車間の切り方やタイミングの取り方とかも分からない。

師匠からは「次の弥彦(8月6日~8日)までたっぷり空いてるから、みっちり特訓するぞ」って言われました。

 

今年の目標のひとつはグランプリトライアルに出場することだ。

デビュー期に出場権を手にするには、選考期間の8月までに2回以上の優勝と平均競走得点で上位7位に入る必要がある。

すでに優勝回数はクリアしている。
これからは実績のある強い相手とのレースも増えてくるなかで、どう戦っていくかだ。

 

尾方 そのためにも1戦1戦が大事です。

ハードルは高い、と思いますが、昨年は116期の吉岡詩織さんも出場されて決勝まで進んでいるし、チャンスがある以上は頑張って挑戦してみようと思います。

 

トライアル出場の目標がかなえば、小林優香選手、児玉碧衣選手との同門対決が決勝で見られるかもしれない。

 

尾方 まだ、自信がないままでレースに臨んでますが、走ることはすごく楽しいです。

これまでは走る前に対戦する相手のレースを見たりすることはなかったんですが、これからはしっかりチェックして、レースの組み立てとかも考えたいと思っています。

 

最終ホームの手前あたりから一気にスパートするレーススタイルは児玉選手がデビューした頃とよく似ていて〝児玉2世〟のようなイメージだ。

今後、児玉選手クラスのダッシュ力を身につければ、ガールズケイリンを引っ張るトップレーサーになることは間違いない。

 

夏らしい、涼しげな色のネイル。笑顔がかわいい尾方真生(撮影・梅根麻紀)

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