【スピードスケート】高木菜那 × 佐藤水菜 後編

2022.10.03

競輪選手が他競技のアスリートと対談する新企画。

 

〜第1回〜
【スピードスケート】高木菜那さん × 佐藤水菜選手

 

前編では、高木菜那さんが妹の美帆選手を含むナショナルチームの関係性の話、佐藤水菜選手にはオフの過ごし方のアドバイスなどをしていました。

後編では「世界選手権や他の大会とは全くの別物」と高木さんが話すオリンピックについてのことも。
2024年パリオリンピックでメダル獲得を狙う“さとみな”選手の表情も真剣になります。

 

 

(今年7月2日に30歳になった高木菜那さん:以下・高木

高木 20代が終わりましたね~。
考えてみると「もっとこうしとけば良かった」とか「こうしたらもっと良くなっていたかもしれない」と思うことはありますけど、夢に向かって走り続けた10年間でしたね。

例えば、“遊ぶ”ということをしてこなかったですが、後悔は無いです。
私にしかできない、かけがえのない時間を過ごしてきたと思いますし、「よく頑張った」と思えます。
だから“遊ぶ”ということが、どのくらい楽しいものなのか?分かってないところもあります。

佐藤水菜選手(以下・さとみな) 私はずっと葛藤はしています笑
例えば、いまはユニバーサル・スタジオ・ジャパンにすごく行きたいんです!
でも、そんな時はいつも「いま1番何が大事?」って心の中で天秤にかけるんです。
答えはいつも「自転車競技」ってなります。
だからいまは、オリンピックを目指すことに全振りです。

 

 

さとみな 高木さんはパシュートで、世界記録を何度も塗り替えていましたよね。
新記録を出したレースは、どういう気持ちで走っていたんですか?

高木 いつも通りです。
「(世界記録が)出るかもしれない」という期待感はありましたが、気持ちだけが強くなってしまうと、身体がいつもと違う感じになったりしてしまいます。

「記録を出しにいく」というよりも、「どうしたらベストの滑りができるか」を考えていた結果、良い滑りができて、世界記録のタイムが出たんだと思います。

さとみな 「こうすれば、この記録が出る!!」とかじゃないんですね。

高木 調子がいいかどうかなんて、実際に滑ってみないと分からないじゃないですか。
だから、「ベストの滑りをすること」だけを考えて臨むようにしていました。
外部をシャットアウトして、どれだけ集中できるかが、大切なんじゃないかと思います。

 

 

さとみな レース前のルーティンはありましたか?

高木 氷に乗る前も、スタート前も、全てにルーティンがありました。
でも、“願掛け”ではないです。
ルーティンは「それをやれば勝てる」じゃなくて、「それをやることによってレースへの集中力が高まる」という過程としてやっていました。

心を落ち着かせて、レースに全集中力を持っていくためにルーティンはやっていました。

 

 

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