デイリースポーツ「KEIRIN屋」 30日 今年は立川!「KEIRINグランプリ2019」

2019.12.26

※この記事は、2019年12月17日付けのデイリースポーツ「KEIRIN屋」に掲載されたものです

 

 

13年ぶりGP出場 最後になるかもしれない 悔いなく走る

優勝賞金1億円を懸けた競輪界NO.1を決める「KEIRINグランプリ2019」が今年は立川競輪場を舞台にして30日に行われる。

ここでは、デイリースポーツとスポンサー契約を結び、デイリーロゴを胸に付けて戦う佐藤慎太郎(43)=福島・78期・S1=を直撃。
13年ぶりに駒を進めた大舞台での活躍をデイリー読者だけに語ってくれた。

その他の8選手の情報も詳しく掲載。
年末の大一番が今から待ち切れない。

(聞き手=松本 直)

 

 

 

自信がみなぎるくらい練習をするだけ

デイリー読者は熱い

―06年以来13年ぶりのグランプリ出場おめでとうございます。11月の競輪祭は2次予選で落車したが、今の状態は。

「ありがとうございます。最近はグランプリ前にラ・ピスタ新橋で行っているデイリースポーツのイベントにしか出ていなかった。そこでお客さんに『次の年はグランプリに出ます』って言い続けてきたからやっと出られてうれしい。落車した直後は腰が痛かったけど、もう大丈夫。本番まで時間はあるし、状態を上げていきたい」

 

―「デイリーロゴ」を胸に付けて奮闘している。

「デイリーを読んでくれている競輪ファンは熱い人が多い。ラ・ピスタ新橋のデイリーのイベントでファンの人に声を掛けてもらえるのはものすごく力になる。応援してくれる人に応えられるように頑張ります」

 


デイリーロゴを胸に活躍を誓う佐藤慎太郎

 

―グランプリは5回目の出場。過去4回の思い出は。

「初めて出たのは03年の京王閣(5着)。この年は11月の全日本選抜(高知)でGⅠ初優勝。当時はGⅠの優勝が目標だったので、全日本選抜から1カ月後だったグランプリは、あっという間に終わった気がする。04年の立川(7着)は獲得賞金額での出場。岡部(芳幸)さん、伏見(俊昭)さん、(斎藤)登志信さんと北日本4人だった。本番の並びは伏見―佐藤と斎藤―岡部で分かれた。今、思えば自分が若かったですね(笑)。『番手と言えば佐藤慎太郎。追い込みと言えば佐藤慎太郎』でやっていた頃。伏見さんの後ろを回りたい自分の気持ちを曲げなかった。05年の平塚(落車)は一番つまらなかった。最後まで戦えなかったしね。06年の京王閣(3着)は悔しかった。前の3年は伏見さんマークだったけど、ここは弟弟子の山崎(芳仁)マークだったし、チャンスだと思った。ただ、(2着の)手島(慶介)さん(故人)がいいレースをした。山崎の脚質も考えて、掛かり切る前にまくってきた。中団が手島さんじゃなければ自分の優勝だったかな」

 

―4年連続で出場していたグランプリだが、07年からは遠い存在になった。

「09年5月の全プロ競輪(奈良)で落車したのが大きかった。右くるぶしの骨折で4カ月入院した。でも入院したときに、競輪選手っていいなと再確認できた。自転車もトレーニングも好きだったことに気が付いた。復帰に向けて集中して練習するようになりました」

 

―もう一度グランプリに出られると思ったのはいつぐらい。

新田祐大と渡辺一成の存在ですね。特に今回のグランプリでも連係する新田の存在はでかい。新田は若いときから向上心がすごかった。個人でトレーナーと契約したり、海外へ練習に行ったりと。積み重ねてきたものと、ナショナルチームのブノアコーチの指導がマッチしてきたと思う。新田がタイトルを立て続けに獲りだして、ぴったり付いていけばグランプリに出られる。GⅠも獲れる。2人が出てきたことでチャンスだと思った」

 

新田に付いていく

―最後にグランプリへの意気込みを。

「新田は8月のオールスターより強くなっているはず。しっかり付いていきたい。離れるイメージを払しょくするくらい、自分の自信がみなぎるくらい練習をするだけ。グランプリは若い頃ずっと出られると思っていた。でも今年は大変な思いをして出場権が取れた。最後のグランプリになるかもしれないし、悔いのないように走りたい」

 

 

佐藤慎太郎(さとう・しんたろう)
1976年11月7日生まれ、43歳。福島県塙町出身。学法石川高卒。
165cm、80kg。
日本競輪学校(現・日本競輪選手養成所)78期生として1996年8月平でデビュー。主なタイトルはGⅠ・全日本選抜(03年高知)、GⅡ・共同通信社杯(04年高松)、ふるさとダービー(05年武雄)。
通算成績は1822走391勝、2着380回、3着269回。通算獲得賞金額は11億5880万1721円。(16日現在)

 


13年ぶりにグランプリ出場

 

 

記者のポケットメモ

13年前と違うのは子供たちの存在

13年ぶりに最高峰の舞台・グランプリへとたどり着いた佐藤慎太郎。13年前のグランプリは競輪記者になる前で、ファンとして京王閣競輪場でレースを見ていただけに、今回のグランプリ出場は感慨深い。

佐藤には2人の子供がいる。小学6年の男の子と、小学4年の女の子だ。4年連続でグランプリに出ていたのは2人が生まれる前だ。「家族の話はいいよ」と素っ気ないが、家族の応援が力になっているのは間違いない。13年ぶりの大舞台。直前の競輪祭で落車をして、計画通りとはいかなかったが、俊敏なさばきと鋭い差し脚を駆使して優勝を狙ってもらいたい。

(関東競輪担当・松本 直)

 

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