元グラビアアイドルが目指すのは『ガールズグランプリ』優勝と『馬主』 日野未来選手(奈良・114期)
2025.03.05

男女合わせて約2,400名いる競輪選手には、さまざまな経歴や趣味を持った選手がいます。『推すスメ!選手インタビュー』では選手個々のプロフィールを、インタビューを通してひもといていきます。
今回は奈良県・114期、現在32歳の日野未来選手にインタビューしました。
日野選手はかつて、有名芸能プロダクションに所属し、タレントやグラビアアイドルとして活躍。たまたま仕事で携わった競輪の面白さに魅了され、全く自転車の経験が無い状態からガールズケイリン挑戦を決意し、2016年3月に芸能界から引退。
2018年に競輪選手としてデビューするも成績が振るわず、一時は“クビ”寸前になりましたが、周囲の支えにより奮起。2024年には9回優勝というキャリアハイの成績を残しました。
昨年の『女子オールスター競輪』のファン投票では2位!現在は人気と実力を兼ね備えたトップ選手になりました。競馬やボートレース、ファッションや美容など、プライベートにも注目です。
『ばんえい競馬』の馬主になりたい!
競馬やボートレースが無いと生きていけないくらい好きです(笑)
全国の公営競技場に行っているので、締め切り5分前のタイミング以外なら、遠慮せずに声をかけてください(笑)
馬がそりを引いて競走する『ばんえい競馬』が大好きで、北海道の帯広競馬場にも行っています。
そりを引いているため、レースがゆっくりと進むので200mのコースの横を一緒に歩きながら見られるんです。1トンくらいある大きな馬はすごく迫力があって、それを目の前で感じられるところが『ばんえい競馬』にしかない魅力だと思います。
「キンツルモリウチ」という馬のファンなのですが、肌は黒っぽくて毛が白い“芦毛(あしげ)”で顔は小さくてかわいいのに、すっごくムキムキなんです。私も「キンツルモリウチ」みたいなギャップが欲しいなって思います!(笑)
『ばんえい競馬』の騎手をしている今井千尋ちゃんとは交流があるんです。すごく頑張り屋さんなんですよ。応援しています。
ロゴに馬が描かれていることもあってエルメスが好きです。
松戸競輪場での4日制開催で優勝した時に「“バーキン”を買う!」と宣言したのですが、優勝賞金だけでは足りなかったんです(笑)。その後も血眼になってレースを走って、賞金を稼いで、念願の“バーキン”をやっと手に入れました!
「ガールズケイリン選手になったら、こんなに稼いでいっぱい良いものを買えるよ!」っていうアピールになったらいいなと思います。
今は『ばんえい競馬』の馬主になることを目標にお金を貯めているところです!
時間があるときに韓国へ行って美容医療を受けています。特にあごの脂肪吸引はやって良かったです。
ダウンタイム(治療や手術後の回復期間)でも、練習は絶対に休まないのが私のモットーで鼻にギプスを付けたまま練習したこともあります(笑)。練習中やレースの時にはサングラスをしていても、目がぱっちり見えるように“くるんとした”まつげパーマも欠かしません!
仕事で携わった競輪に魅了されて
小さい頃から水泳、新体操、英語、ピアノなど、いろんな習い事をしていた中で一番楽しかったのがウォーキングのレッスンでした。芸能界に入りたいと思うようになり、中学生になってからは地元のタレント養成スクールに通っていました。
16歳の時に福岡を拠点とするアイドルグループのオーディションに合格したんです。
高校1年生で学校を辞めて、福岡での寮生活となりました。不安もありましたが、「頑張りたい」という気持ちのほうが、ずっと大きかったですね。親のサポートとアルバイトで生活費を稼ぎながらアイドルとして活動していました。
その後、東京の芸能プロダクションから声をかけてもらい、20歳で上京しました。
演技やモデルなど、さまざまな仕事をさせてもらう中で、グラビアアイドルの話が来たんです。最初は水着になることにすごく抵抗があったのですが、「グラビア出身で売れるタレントもいるし、勝負するしかない!」と思い挑戦しました。
東京での暮らしはお金がたくさんかかるのに、お給料が3,000円しかないような月もあって…。“生活費を稼ぐために” パチンコや競馬を始めたんです(笑)。実際にお金も増やせていましたし、楽しんでやっていました。
そのことを知ったマネージャーさんが、パチンコや競馬のお仕事をとってきてくれるようになったんです!競輪のお仕事は、その流れもあって呼んでもらいました。
初めて見た競輪のレースが千葉記念(GⅢ)だったのですが、地元選手が優勝して、さらに“南関ライン”での決着だったんです。“先行選手”の力と、“番手選手”の仕事ぶりなど、気持ちのこもった走りを目の当たりにして、心から感動したことを覚えています。
競輪は“ライン”で戦っていて、レースからいろんな人間ドラマが見えるところに、他の公営競技には無い魅力を感じてハマりました。
その後、松戸競輪場でガールズケイリンのレースを見る機会があり、奥井(迪)さんが逃げ切っていたんです。「最初から先頭で、最後まで逃げちゃうの!?」と衝撃的でした。すごくカッコよくて、「私も“先行選手”になりたい!」と感化されました。
当時はもう芸能界でスターになれないことを自分でも分かっていて、「この先の“道”をどう進むのか!?」悩んでいた時期でした。どうせなら「努力が結果に直結する世界に行きたい」という思いもあって、ガールズケイリン挑戦を決意しました。
“クビ”回避からGⅠ常連選手に
拠点を奈良競輪場にしたのは、「難しそうな333mバンクで練習すれば力が付く」と思ったことや「東京は誘惑が多いので全く知らない土地に行こう」と思ったからです。
佐藤成人さんに師匠になってもらって10カ月の特訓をして、競輪学校(現・日本競輪選手養成所)には技能試験で一発合格できました。
デビュー後は“先行”にこだわっていましたが、確定板(3着以内)に入ることも難しくて…。今振り返ると自己満足のレースばかりしていたと思います。成績も悪くて“クビ”寸前でした。
「車券を買ってくださる方に申し訳ない」というどん底の気持ちだったときに、面倒を見てくださったのが尾崎睦さんでした。尾崎さんのおかげで、はい上がることができたので本当に感謝していますし、あこがれの存在です。
昨年は新しいフレームを導入したことが、成績向上につながったと思います。豊岡英子さんや佐藤水菜ちゃんはじめ、114期には同じフレームに乗っている選手が多く、乗り方や部品のことを教わるなど、同期にもたくさん支えてもらっています。
今年は1年間しっかり“賞金勝負”をするつもりで、毎レース良い着を取れるよう、集中して走っています。大きな目標は『ガールズグランプリ』に出場して、優勝すること。デビュー時からずっと、言い続けている目標です。
これからも一走一走を大切に、ファンの皆さんの車券に貢献できるよう頑張ります!!
日野未来 Mirai Hino
1993年1月26日生まれ、大分県大分市出身
身長165.3cm
登録地は奈良県、ホームバンクは奈良競輪場
2018年 ガールズケイリン114期としてデビュー
2023年『パールカップ』でGⅠ初出場
2024年『女子オールスター競輪』のファン投票で2位
■詳しいプロフィールと出走情報はコチラ
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