会社員から転身!やりがいを求めた結果、人生が変わった 大浦彩瑛選手(神奈川・126期)

2025.03.19

男女合わせて約2,400名いる競輪選手には、さまざまな経歴や趣味を持った選手がいます。『推すスメ!選手インタビュー』では選手個々のプロフィールを、インタビューを通してひもといていきます。

 

今回は神奈川・126期、現在 29歳の大浦彩瑛選手にインタビューしました。

高校時代は4×100mリレーでインターハイに出場。栄養学を学んだ大学卒業後は、航空会社のグループ企業に就職し3年目で同僚との結婚。

順風満帆のように聞こえますが、大浦選手は「これが自分のしたいことだったのかな?」と悶々(もんもん)とした毎日を送っていたそうです。そんな中、ネット検索でガールズケイリンを知り、挑戦を決意。旦那さんに話した時は、面食らっていたそうです。

日本競輪選手養成所ではゴールデンキャップを獲得。昨年5月にプロデビューし、今年3月には初優勝。今後さらなる飛躍が期待されるルーキーです!

 

 

 

旅行と料理

学生時代から旅行が好きで、前職は航空会社のグループ企業で働いていたので、社員割引制度で飛行機にすごく安く乗れたんです。それを活用して“温泉”、“名所観光”、“ご当地グルメ”を目的にいろいろな場所へ行きました。

印象に残っている温泉は、秋田県仙北市にある乳頭温泉です。草津温泉のような熱くて刺激が強めなお湯と違って、乳頭温泉は乳白色で肌にスッと入ってくるような、程よくつかっていられるお湯がすごく気持ち良かったです。

選手になってからもいろいろと行けてうれしいです。山口、富山、高知はレースで初めて行けて、国内で行ったことのない県は、青森と宮崎だけになりました。青森はいずれレースで行けると思うので、楽しみです!

台湾、ベトナム、カンボジアのほか、父が仕事で赴任していたこともあり、アメリカのニューヨークとロサンゼルスなど、海外にも遊びに行きました。

 

 

食べることが大好きでエスニック料理のレストランによく行きます。

自分が食べたいものを家で作ることも好きですね。最近はタコライスやガパオを作りました。案外簡単にできるんですよ。普段作る料理は自分で適当に作る“名のない料理”が多いです(笑)

ファッションや美容、モノへのこだわりはあまり無くて…。ガールズケイリンは華やかな選手が多いので、私も頑張らないとですね(笑)

 

 

旦那さんは面食らっていました

地元は京都府京田辺市。小学生の頃は水泳や体操を習い、ハンドボールのチームにも入っていました。中学からは陸上部で100mに取り組み、高校3年生の時には4×100mリレーでインターハイに出場しました。部活に全力で打ち込み、やり切った気持ちでしたね。

 

陸上選手だった頃は食事に気を配っていたこともあり、「スポーツ栄養学に興味があるかも」くらいの軽い気持ちで、武庫川女子大学の食物栄養科学部に進学しました。でも、実際に学んでみると、そこまで面白さを感じるわけでもなくて、「自分は何がしたいのかな?」と悶々とする4年間でした。

学校外では野外活動センターでボランティアをしていました。キャンプカウンセラーとして、子どもたちのサポートをしながら生活を共にして、すごく楽しかった思い出です。

 

 

卒業後は飛行機の機内食を提供する会社に就職しましたが、目の前の仕事をただこなす毎日にやりがいを感じられないことが結構辛くて…。大学の時と同じで「これが自分のしたいことだったのかな?」と悶々として転職を考えるようになりました。

 

体を動かすことが大好きですし、体力を持て余していたんです(笑)ある日『スポーツで稼げる仕事』と検索し、そこで初めてガールズケイリンの存在を知りました。

ピンときましたね。大学時代はクロスバイクで他県まで遠出するくらい自転車に乗ることが好きだったので、モヤモヤが晴れたような気持ちになったことを覚えています。

 

社会人3年目に同僚と結婚したので、旦那さんにガールズケイリンに挑戦したいと話した時は、面食らっていました(笑)基本的におおらかな人なんですが、スイッチが入ると細かいところまでこだわる性格で、今では競輪に対してかなりアツくなっています。レースや練習への意見もたくさん言ってくれるんですよ(笑)

 

日本競輪選手養成所124回生の適性試験は二次試験で不合格になり、仕事を退職し、自宅から一番近い川崎競輪場で福田知也さんに弟子入りして、翌年の126回生の試験で合格することができました。

※自転車競技未経験者向けの試験。一次試験は垂直跳びや背筋力を測定し、二次試験ではワットバイクで、最大パワーや回転数、平均パワーの3項目を測定する。

 

 

デビュー後は、『競輪ルーキーシリーズ2024』での落車など、自分の力が思うように出せなかったのですが、ようやく慣れてきました。最近はトップスピードを生かしたレースもできるようになり、3月には初優勝できました。

石井寛子さんや日野未来さんなど、強い選手がそろう中で勝つことができて自分でもびっくりしましたし、自信になりましたね。今は長い距離を踏めるようになることや、トップスピードの維持を課題としています。

 

目標はデビューから3年で『ガールズグランプリ』に出場して、5年で優勝すること。今年はまずGⅠ出場を目指します。年齢を考えると、この先の時間に余裕があるわけではないので、1日1日を大切に取り組んでいきたいです。

 

 

ガールズケイリン選手は、私にとって最高の職業になりました。やりがいを求めて転身した結果、人生が変わり心から挑戦して良かったと感じています。

大学生の頃からずっと感じていた悶々とした気持ちが嘘みたいに無くなりました。目標に向けてやるべきことが明確で、まっすぐ突き進んでいける上に収入も伴うなんて、すごく幸せなことだと思います。

私のこの経験が、誰かにとって一歩踏み出せるキッカケになれたらいいなと思います。

そして「大浦の車券を買ってよかった」と思っていただける走りができるよう頑張りますので、応援よろしくお願いします!

 

 

大浦彩瑛  Sae Oura

 

1995年10月8日生まれ、京都府京田辺市出身

身長160.1cm

登録地は神奈川県、ホームバンクは川崎競輪場

 

2018年 武庫川女子大学を卒業、航空会社のグループ企業に就職

2023年 日本競輪選手養成所に入学

2024年 ガールズケイリン126期としてデビュー

2025年 3月の岐阜開催で初優勝

 

■詳しいプロフィールと出走情報はコチラ

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