病気になる前より良くなる日がくるなんて 山原さくら選手(山口・104期)

2025.11.12

男女合わせて約2,400名いる競輪選手には、さまざまな経歴や趣味を持った選手がいます。『推すスメ!選手インタビュー』では選手個々のプロフィールを、インタビューを通してひもといていきます。

 

今回は山口県・104期、現在32歳の山原さくら選手にインタビューしました。

父が現役競輪選手の2世レーサーですが、高校2年までスポーツ経験は無く、アルバイトで稼いだお金を全てEXILEにつぎ込む女子高生でした。

そんな山原選手を心配した両親の勧めで自転車競技を始めると才能が開花。高校3年生の時には『全日本アマチュア選手権大会』のスプリントで優勝、『全日本選手権大会』のケイリンで2位となり、ナショナルチームでの活動を経てガールズケイリンの道に進みました。

 

2013年のデビュー後は4年連続で『ガールズグランプリ』に出場し順風満帆でしたが、2019年に病気をして心身ともにどん底を経験。

2022年には6年ぶりの『ガールズグランプリ』出場を果たし、現在も第一線で活躍する山原選手は多くのファンから愛されています。

美容や推し活など、プライベートも全力で楽しむ山原選手は、ポジティブなオーラであふれていました!

 

 

韓国での“美容課金”

最近、韓国によく行っています。年齢を重ねてきたので、ちょっとでも“若返り”ができるように努力しているんです。

ボトックス、水光注射、ジュベルック、アートメイクなど、色々受けてきましたが、今までやって一番良かったのは、リジュランです!本当に痛かったですが…。

 

韓国へ行くキッカケになったのは、日野未来ちゃんに韓国アイドルのオーディションを見に連れて行ってもらったことです。

それがすごく楽しくて。最初は買い物したりカフェに行ったりしていたのですが、最近は美容医療へ行くスケジュールをできるだけ多く詰め込んで、受けています(笑)。

 

日野未来さんと

 

メイクをすることもコスメを買うことも大好きなんです。『オリヤン(OLIVE YOUNG ※韓国No.1のヘルス&ビューティーストア)』は、何時間でも居られます!

中でもリップには目がなくて、唇のアートメイクをしているからそんなに必要ないのに、ここ最近だけでも何本も買ってしまいました。

潤い系だと『fwee(フィー)』のリップがかわいくて、とんでもない本数を持っています(笑)。

 

ネイルは自分でやっています。小学生の頃はネイリストになりたいと思っていたくらい、好きなんです!

ライブに行く前はいつも、気合を入れてゴテゴテにしています!

 

 

韓国アイドルの『IVE(アイヴ)』がめちゃめちゃ好きで、日本でのライブはほとんど行っています。

特にリーダーの“ユジン”が好きです。キレイ、カッコいい、かわいい、セクシーさを全部兼ね備えていて、色んな表情を見せてくれるところや、歌もダンスもうまいところが魅力です!

男性アイドルだと『Stray Kids(ストレイキッズ)』が好きです。中村鈴花ちゃんの影響でライブに行ってみたらすごくカッコよくてハマりました!

 

中村鈴花選手と

 

麻雀も大好きです!

小さい頃におじいちゃんとおばあちゃんから教えてもらったんです。麻雀は、レースと繋がるところがあって。勝ちたいだけじゃ勝てないから、状況を見て、引くところは引く。突っ走るだけではダメなんだということを麻雀から教えてもらっています。

運をどれだけつかむかというところも、競輪に通ずるところですね!

 

「この麻雀牌インナーは、佐賀の高木香帆ちゃんが作ってくれた一番のお気に入りです!」

 

 

周りの選手たちに助けてもらってきた競輪人生

父も競輪選手(山原利秀選手)ですが、子どもの頃はあまり家にいるイメージが無かったです。

最近は2世の選手も増えて、「お父さんがカッコよかった」と話している選手も多いですが、私は「レースに行っているんだなー」と思うくらいで、何がなんだかよく分かっていませんでした(笑)。

 

 

スポーツも全く何もやっていなくて、高校時代はバイトをして、お金を貯めて、大好きだったEXILEに全部つぎ込む生活をしていました(笑)。

そんな私を心配してか、両親がガールズケイリンを勧めてくれたんです。負けず嫌いな部分があることは自分でも分かっていたので、「やってみようかな」と思い、高校2年生の冬から自転車の練習を始めました。大会出場を目指すために週2回乗る程度だったんですけどね。

高校3年生の時に『全日本アマチュア選手権』や『全日本選手権』で結果を残すことができました。

ナショナルチームから声をかけてもらい、高校卒業後は地元の企業に勤めながら日本代表の練習に参加していたんです。

でも、さすがにレベルが高すぎて自分の力量でオリンピックを目指すのは難しいと思い、ガールズケイリンの道に進みました。

 

 

デビューしてから4年連続『ガールズグランプリ』に出場できましたが、当時は選手数も少なかったので。

2019年11月に卵巣嚢腫茎捻転(らんそうのうしゅけいねんてん)という病気になり、緊急手術を受けて半年ほど欠場しました。

復帰後は優勝こそ早くできてしまったものの、なかなか本調子には戻りませんでした。心身ともにツラくて…。どん底の時期でした。

 

そんな時に周りの選手たちがアドバイスをくださり、自分でもより真剣に考えて練習やレースに取り組むようになったんです。

その結果が成績に表れてくるようになると、どんどん調子も上向いていきました。

2022年には6年ぶりに『ガールズグランプリ』に出場できて、2着となりキャリアハイの成績を残すことができました。

病気になる前よりも、(成績が)良くなる日がくるなんて思ってもみませんでしたね。

「人間、頑張ればどうにかなるんだな」と思えましたし、この経験があったからこそ成長できたと思います。

 

 

私はこれまで、地元のほかに小倉競輪場や今は防府競輪場を拠点にさせてもらっています。

困った時にはいつも周りの選手たちが「こうしたほうが良いんじゃない?」と声をかけてくださるんです。

落ち込んでも「また頑張ろう」と軌道を戻してもらえるおかげで、低迷しても調子を戻せていますし、本当に環境には恵まれています。

たくさんの人に助けてもらい、支えてもらって歩んできた人生です。

周りの方々には感謝しかありません。

 

小倉競輪場の選手たちと

 

今年は獲得賞金で『ガールズグランプリ』に出場できる可能性のある位置にいられているので、最後のGⅠ『競輪祭女子王座戦』では絶対に決勝に乗れるように頑張ります!

ファンの方々が競輪場に応援しに来てくれたり、勝利者インタビューの時に笑顔で喜んでくださるお客様の顔を見ると「頑張って良かった」と心から思います。

いつも応援していただき、本当にありがとうございます!

 

 

プライベートQ&A

Q:自分の性格を一言で表すと

A:「明るい」ってよく言われます。スーパーポジティブです(笑)。

前はレースでうまくいかないと落ち込んでいましたが、悪かったことは反省して、しっかり切り替えることが大事だと思うようになりました。

練習する時は練習して、遊ぶ時は遊ぶ!メリハリをつけて、自分の機嫌も取らないと、1年間戦い抜けませんから!

 

Q:仲の良い選手

A:谷元音羽。毎日一緒に練習して、昼ごはんを食べて、ちょっと遊んで、夜ごはんを食べて解散、みたいな感じで、毎日朝から晩まで一緒に居ます(笑)。

 

 

Q:尊敬する人

A:桑原大志さん。

桑原さんはいつも練習を見てくださって、的確なアドバイスをくれるんです。

ご自身もたくさん練習されていて、しっかり結果も残されている姿を見ると、本当にすごいなと尊敬します。

 

 

山原さくら Sakura Yamahara

 

1992年12月11日生まれ、高知県高知市出身

身長164.4cm、登録地は山口県

 

2011年 『全日本アマチュア自転車競技選手権大会』スプリント優勝

2011年 『全日本自転車競技選手権大会トラック』ケイリン2位

2013年 104期としてデビュー、『ガールズグランプリ』初出場

2024年 ガールズケイリン史上2人目の通算600勝を達成
※2025年11月現在は4人が達成

 

■詳しいプロフィールと出走情報はコチラ

 

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