岸和田で学んだことが全てを変えた 道産子の新鋭・小堀敢太選手(北海道・125期)
2026.01.14
男女合わせて約2,400名いる競輪選手には、さまざまな経歴や趣味を持った選手がいます。『推すスメ!選手インタビュー』では選手個々のプロフィールを、インタビューを通してひもといていきます。
今回は北海道・125期、現在25歳の小堀敢太選手にインタビューしました。
北海道札幌市出身。高校から自転車競技に取り組み、進学した京都産業大学では、全日本大学対抗選手権大会の1kmタイムトライアルで2位、国体(現・国民スポーツ大会)のチームスプリントで優勝するなど好成績を残しました。
地元の銀行への就職が内定していましたが、日本競輪選手養成所にも合格したことから競輪選手となる道を決意。
2024年にデビューし、昨年7月にS級2班へ特別昇級しました。成長のキッカケは岸和田での練習だったと言います。
今年さらなる飛躍が期待される新鋭・小堀選手の素顔に注目しました。

未来への投資
昨年から冬季は岸和田で練習させてもらっています。
南関東に冬季移動※する先輩方に着いて行こうと思っていたのですが、大阪所属の同期・中嶋響が「小堀さんいつ来るんですか?」と何度も聞いてくれたんです。
そんなことを言ってくれる同期は他にいないですし、古性(優作)さんや南(修二)さんをはじめ強い選手がたくさんいる岸和田へ行けば、学べることも多いのではないかと思い、決意しました。
※冬季移動:寒冷地に所属する選手が冬の間だけ別の地区へ移動して練習すること
ちょうど今、岸和田で暮らしています。午前、午後と練習して、19時くらいに家に帰って、ごはんを食べて寝る、みたいな毎日です。
家ではNetflixを見たりしながら過ごしています。恋愛リアリティーショーをよく見ていて、最近は仲の良い原田翔真から勧められた『ラヴ上等』も見ましたが、よくわからなかったです(笑)。
稼いだ賞金の大半は、マッサージへ行ったり、ケア用品や自転車の部品などに使っています。最近買ったのは、加圧トレーニングとケアができる機器、マッサージガンなどです。
岸和田での練習は、質・量ともに“初めて経験する内容”ばかりで、同じ質の練習を北海道でもできるように練習機材も色々買いました。
特に、走行速度や距離、回転数、心拍数などをデータ化できるサイクルコンピューターは、環境を問わず自分の力をしっかり計測できるので、買って良かったです。
自分が強くなるのなら、お金を出し惜しみしたら負けかなと思って。未来に投資中です。大きくなって返ってきてくれますように!(笑)
岸和田での練習
小さい頃からスキーと水泳をずっと続けていて、途中でサッカーをかじったりもしました。
母親が「こんなスポーツもあるよ」とトライアスロンを教えてくれて、中学2年の時にやってみたら、楽しくてハマったんです。でも、3種目練習するのは時間的にも大変で、高校2年からは自転車だけやるようになりました。

北海道ではウィンタースポーツの夏のトレーニングとして、自転車に乗っている人が多いんです。
僕が通っていた札幌旭丘高校には自転車競技部が無かったので、スキー部に入って夏に自転車の練習、冬は雪山でのトレイルランニングやクロスカントリースキーをやっていました。
インターハイの予選など自転車競技の大会にも出場していましたが、全国大会で通用するレベルではありませんでしたね。


高校卒業後は京都産業大学に進学しました。東京の大学もいくつか受験しましたが、全部落ちてしまったので。
自転車競技部に入り競技も続けて、楽しく学生生活を過ごしました。


就職活動では地元の銀行から内定をもらっていました。
でも、自転車競技で交流のあった数人から「みんな(日本競輪選手養成所を)受けるけど、お前受けないの?」と言われたんです。
大学の同級生からは「競輪は厳しい世界だし、お前は普通に仕事ができる能力もあるんだから就職したらいいんじゃない?」と言ってもらいました。
そんな中かなり悩んで、「受けるだけ受けてみよう」と養成所を受験してみたら、合格。
どんな職業に就いたとしても、自分が頑張らなければ成果は上がりません。その頑張りが収入や成績により早く現れるのは競輪かなと思ったんです。それで競輪の道に進みました。
函館の選手たちと
デビュー後、競技とは違って「“ヨコの動き”がこんなにも来るんだ」と驚き、級班が上がるとそれをさらに感じました。
S級では“番手”の方もA級であれば“自力”で戦えるような脚力を持ちながら、“自力”の選手を守る仕事をされていて、“戦う覚悟”の違いを感じています。
やはり転機となったのは、岸和田への冬季移動です。2年目でここまで上がれるとは思っていませんでした。
何よりも岸和田の皆さんは、練習に取り組む姿勢がケタ違いにすごいんです。練習へのモチベーションの作り方、それをレースでどう生かしていくかなど、僕にとって勉強になることばかりでした。
そのおかげで、僕も練習への取り組み方が根本的に変わりました。
古性さんも南さんも休憩時間には、たくさん冗談を言われるすごく面白い方ですが、練習の話となると全く人が変わります。
昨年2月に特別昇班。4月に地元へ帰り、岸和田で学んだことを生かした練習を続けると、7月には特別昇級ができて、実際に成績にも表れました。
※デビュー時のA級3班から3開催連続で完全優勝(9回連続1着)すると、A級2班に特別昇班できる。さらにA級2班(またはA級1班)で3開催連続完全優勝ができればS級2班に特別昇級できる制度。

今年は、地元の函館記念と『ヤンググランプリ』出場を目指しています。
地元記念はこれまで、北海道の選手が優勝したのは5人だけ。2014年に優勝した師匠(明田春喜選手)に続き、次は僕が優勝者に名を連ねたいです。
同期は強い選手が多く『ヤンググランプリ』に向けて厳しい戦いになると思いますが、1年間しっかり頑張ります。
積極的に攻めるレースをするためにも脚力を付けて、“自力”を出しながら“自在”的な動きもできるような選手になっていきたいです。
ラインで決まるような競走を心がけて頑張りますので、応援よろしくお願いします!
プライベートQ&A
Q:家族構成
A:一人っ子です。
両親には何も言わず養成所を受験して、合格してから後戻りできない状態で、銀行員ではなく競輪選手になることを伝えました。
「嘘でしょ?」って反応でしたが(笑)、今は応援してくれています!
Q:性格
A:割と能天気で楽観的なほうだと思います。
周りからは「北日本には“なかなかいないキャラ”だね」と言われます(笑)。


Q:地元のおすすめスポット
A:函館山から見る夜景。心を病んだ時、癒されに行きます(笑)。
Q:欲しいもの
A:家族が欲しいです(笑)。
あと、自分の好きなように設計してもらったマイホームを建てたいです!
Q:好きな食べ物
A:いちごと行者ニンニク。
行者ニンニクは北海道の山菜で、毎年、函館の先輩の大森慶一さんや森田康嗣さん、竹内優也さんが春先に山に採りに行くんです。
「ちょっとください」とお願いしたら、ちょっとどころじゃない量をくれます(笑)。すごく美味しいですよ!
Q:尊敬する人
A:師匠の明田春喜さん。すごく素敵な人柄で、アドバイスをもらったり、いつも良くしてもらっています。


小堀敢太 Kanta Kobori

2000年6月26日生まれ、北海道札幌市出身
身長170.0cm、登録地は北海道
2022年 全日本大学対抗選手権大会 1kmタイムトライアル2位、ケイリン3位
2022年 国民体育大会(現・国民スポーツ大会)チームスプリント優勝、ケイリン3位
2024年 125期としてデビュー、京都産業大学卒業
2025年 S級2班に特別昇級
■詳しいプロフィールと出走情報はコチラ
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