もう一度“あの舞台”で 『KEIRINグランプリ2023』王者・松浦悠士選手(広島・98期)

2026.05.11

男女合わせて約2,400名いる競輪選手には、さまざまな経歴や趣味を持った選手がいます。『推すスメ!選手インタビュー』では選手個々のプロフィールを、インタビューを通してひもといていきます。

 

今回は広島・98期、現在35歳の松浦悠士選手にインタビューしました。

2010年にデビューし、2019年にGⅠで初優勝。同年末に『KEIRINグランプリ』初出場を果たすと、2020年・2021年にはGⅠ・GⅡで優勝する破竹の勢いを見せ、2023年には“グランプリ王者”に輝きました。

2024年からは度重なるケガに見舞われ、苦しい時期を経験。復調の兆しが見られる現在は、再びGⅠ優勝や『KEIRINグランプリ』の舞台へ復帰することを目指しています。

これまでの歩みや再起に向かう心境とは!?

 

矢作調教師との交流

最近はゴルフをするのがリフレッシュになっています。今の季節は特に気持ち良いですね。

先日、矢作(やはぎ)芳人調教師のゴルフコンペに参加させてもらいました。

S級S班になる前(2019年以前)に矢作さんの厩舎(きゅうしゃ)に行かせてもらい、その後に対談をさせてもらったこともあり、ずっと交流があったんです。

今年1月にも厩舎にお邪魔して、“フォーエバーヤング”にかじられたり(笑)、乗馬もさせてもらいました。

 

 

イベントやトークショーに呼ばれて行くのもリフレッシュになっています。3月は秋田へ2回行きました。旅行気分でご当地グルメを食べたりして楽しんでいます。

開催中はファンサービスができないので、イベントなどでファンの方々と直接ふれ合えるのは楽しいですね。

 

秋田で“なまはげ”に遭遇しました

 

もう一度“あの舞台”で

2010年にデビューした当時の目標は、「地元記念で優勝すること」と、「S級S班になること」でした。

A級からS級に昇級するまで3年かかり、さらには、S級2班に上がってから半年でA級に落ちてしまって…。その時に先輩から言われたのが「松浦の脚力があれば、S級1班にだってなれるのに…」という言葉だったんです。

その言葉がキッカケとなって、考えて練習に取り組むようになりました。それまでは、ただ練習をしていれば強くなると思い込んでいたんです。

「どういう戦法で勝ちたいのか?」、「じゃあ、どういう練習が必要なのか?」と、目標とそれに対してやるべきことが明確に定まりました。

これがターニングポイントになって、S級に定着できるようになり、2016年からはGⅠにも出られるようになりました。

 

 

また、2017年と2018年の地元・広島記念(GⅢ)が、さらにステップアップするための良い経験になりました。

2017年は「広島記念で優勝することが目標」と口に出してきたのですが、準決勝のゴール前で落車してしまい決勝には進めなくて…。最終日(1着)のインタビューでは自然と涙が出てきたんです。

後から考えると「涙が出るほど、広島記念に懸けて頑張ることができたんだな」と思いましたね。

「次こそは」という思いで、2018年には優勝することができました。

 

2019年に『朝日新聞社杯競輪祭』でGⅠ初優勝

 

2020年からはS級S班になって“赤パン”を履くようになると、どのレースも自信を持って走れるようになりました。

2023年は『(KEIRIN)グランプリ』で優勝することができて本当にうれしかったですし、インタビュー中に“これまでの出来事”を振り返っていたら、号泣してしまいましたね。

※S級S班の選手だけが着用できるレーサーパンツ

 

『KEIRINグランプリ2023』優勝時

 

2024年は指の骨折があり、2025年は肋骨(ろっこつ)骨折、肺挫傷(はいざしょう)など大きなケガが続いて、初めて長期欠場も経験しました。

レースに出られないストレス、レースに出たとしても痛くて満足に走れない、練習の強度も上げられない…など、もどかしさや焦りがあり、メンタル的にも相当キツかったです。

 

“グランプリ”に出場できるようになる前は、「誰が勝つんだろう」とか「どういうレースになるんだろう」とか、すごくワクワクしながらテレビを見ていました。

それが2024年と2025年は、“自分の出ないグランプリ”がすごくつまらなくて…。「やっぱりこの舞台でもう一度走りたい」と心底思いました。

 

去年12月の伊東記念(GⅢ)からだんだんと感触が良くなってきて、少しずつですが、やりたい走りができるようになってきました。

ただ、“自分の基準”で考えるとまだまだなんですが、ケガで満足に走れないという苦しさがようやく解消されてきているところです。

「また戦える」と思えるようになった今、「勝ちたい」、「GⅠを取りたい」という思いが以前よりも強くなりましたね。

 

 

先日の“ダービー(日本選手権競輪・GⅠ)”の直前のレースで落車してしまって…。

直後の診断の結果を聞いて「“ダービー”の出場は無理か…」と落ち込んでいたのですが、精密検査の結果では骨折などは無く、腰部と股関節あたりの打撲と内出血でした。ただ、支えがないと歩くのもままならない状態でしたね。

そんな中、何とか出場し結果は決勝4着。いま振り返ると、優勝できるチャンスもあったので、「自分で“仕掛ける”気持ちが足りなかった」と悔しさがあります。

まだ体にダメージが残っているので、いつもよりも多めにケアをしながら、今後のレースには予定通り出場します。

 

 

2023年に「あと10年グランプリに出たい」という目標を語ったものの、すでに2回も出られませんでしたが(笑)、また“あの舞台”に戻りたいと思っていますし、“グランドスラム”も達成したいです。

GⅡも含めて全タイトルを取りたいですね。

 

来年2月の『読売新聞社杯全日本選抜競輪』は、地元・広島で行われる初めてのGⅠです。

そこにS級S班の主役として出たいですし、優勝したいと思っているので、今年は特にグランプリに出たいという気持ちが強いです。

現在の獲得賞金ランキングは5位。今後ケガ無く走りきれば、グランプリ出場にかなり近い位置にいると思うので、気を引き締めて取り組んでいきたいと思います。

※2026年5月11日時点

 

弱い時代からずっと見守ってくれて、苦しい時期も腐らず応援してくれるファンの方々の声がすごく力になっています。

結果で恩返しできるように頑張ります!

 

プライベートQ&A

Q:家族構成

A:小学6年生と2年生の子どもがいます。

長男は、僕と一緒にいる時にファンの方から声をかけられたりするのがうれしいみたいです。

 

Q:ハマっていること

A:ダーツを再開して、知人のお店でやっています。

 

 

Q:特技

A:“ローラー”に乗っている時のペダリングが、最近周りの選手からキレイって言われます。自分でも意識しているところです。

※自転車の前後輪を台の上の円筒に乗せ、その場でペダルをこぐトレーニング器具

 

 

Q:地元のおすすめスポット

A:4月18日にグランドオープンした広島競輪場(アーバンサイクルパークス広島)!

施設内に“スタバ”もできたんですよ。

広島は、マツダスタジアムやピースウィングも新しくなり、スポーツも公営競技もすごく盛り上がっているので、ぜひたくさんの人に来てほしいです。

 

マツダスタジアムで広島競輪場のPRイベントを行いました

 

Q:好きなブランド

A:ラルフローレンの『ポロベア』が好きです!最近、財布を買いました。

 

Q:美容へのこだわり

A:ボディソープは『モルトンブラウン』や『イソップ』とか、気分が上がるので良い香りがするものを使っています。

 

Q:尊敬する人

A:師匠(脇田良雄さん)。

ダメなことがあっても「こうしたほうがいいよ」「ああしたほうがいいんじゃない?」って、優しく言ってくれるんです。怒られたことが一回も無いですね。

師匠は今の僕を作り上げてくれた大きな存在です。

 

 

松浦悠士 Yuji Matsuura

 

1990年 11月21日生まれ、広島県広島市出身

身長168.0cm、登録地は広島県、ホームバンクは広島競輪場

 

2010年 競輪選手としてデビュー

2019年『朝日新聞社杯競輪祭』でGⅠ初優勝

2019年『KEIRINグランプリ』初出場

2020年『オールスター競輪(GⅠ)』優勝

2021年『日本選手権競輪(GⅠ)』優勝

2023年『サマーナイトフェスティバル(GⅡ)』3連覇

2023年『KEIRINグランプリ』優勝

2026年 400勝を達成

 

■詳しいプロフィールと出走情報はコチラ

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