『高松宮記念杯競輪(GⅠ)』準優勝! 競輪サウナ部 見習い部員・簗田一輝選手(静岡・107期)
2026.07.08
『競輪サウナ部』の“見習い部員”として全国のサウナを巡り、オフはゲームを楽しむ簗田一輝選手。
度重なる落車や体調不良を乗り越え、GⅠ準優勝までたどりついた再起の裏側と、素顔に迫りました。
競輪ファンの祖父母と一緒に、子どもの頃から競輪場に訪れていた簗田選手。競輪選手に憧れを抱き、小学6年生の頃からロードバイクに乗り始めました。
高校時代はインターハイ、全国高校選抜、ジュニアオリンピックのケイリン種目で3冠達成。2015年に競輪選手としてデビューしました。
2020年に多くの落車が重なり喘息(ぜんそく)のような症状になってしまいます。ケアや体質の改善に時間を費やしたことが復調のきっかけとなったそうです。
今年6月にはGⅠ『高松宮記念杯競輪』で準優勝!『KEIRINグランプリ2026』の出場争いにも加わり、存在感を示しています。
これまでの取り組みを振り返るとともに、私生活での楽しみについても話してくれました。
運動誘発性喘息
『競輪サウナ部』のみんなで川に行って、テントを張って“サウナをする”のが楽しみの一つです!
5月くらいになると外も暑くて、川の水も温かくなってきて“ととのわなくなる”ので、やっぱり寒い時期が気持ちいいですね。
『競輪サウナ部』はグッズを作ったり、静岡競輪場でサウナフェスをしたり、いろんなイベントをしています。僕は先輩方と比べるとまだまだなので、見習い部員なんですけどね(笑)。

レース開催に行きがてら、全国のいろんなサウナにも行っています。
大分県の九重町(ここのえまち)にある『寒の地獄旅館』とか、すごく良かったです!冷たい温泉が湧いていて、その冷泉が水風呂になっているんですよ。ちょっと行きにくいですが、おすすめです。
ゲーム好きなので、普段は家で『フォートナイト』をずっとやっています。あと、本も読みます。体に関する本や、自己啓発本を読むことが多いですね。
2021年に入ってから半年くらい、ケアと体質の改善を集中的にやりました。理由は病院の先生から『運動誘発性喘息(うんどうゆうはつせいぜんそく)』と診断されたこと。
2020年はレースで7回、練習で2回、1年で9回落車して、体が全然動かなくなってしまって。そのストレスからか喘息のような症状にもなり、自転車に乗るとすごく苦しくて、何度か検査をして診断されたんです。
ケガも喘息も治さなきゃいけない。マッサージや鍼(はり)は、良いと評判のところがあれば場所を問わず行きました。
本もいろいろ読んで、“喘息に効く”と書いてあった『MEC(メック)食』っていう糖質制限をやってみたり。12kgくらい痩せて健康にはなったかなと思いますが、競輪への効果はどうなんですかね(笑)。
体に向き合う時間を作って、心も楽になったと思います。
2021年の後半から徐々にですが、練習の強度を上げていって2022年9月には逃げ切って優勝することができました。
そこまで戻せたことが、自分の中では大きかったです。
GⅠに出続けること
おじいちゃんとおばあちゃんが競輪好きで、子どもの頃から競輪場へ行っていました。選手やレースが単純にカッコいいなと思って、競輪選手を目指した感じです。
小学6年生の頃にロードバイクを買ってもらって、中学では部活に入らず自転車の練習をしながら大会に出たりもしていました。
高校では自転車競技部に入ってピストバイクでの練習をして、高校卒業後に競輪学校(現・日本競輪選手養成所)に入りました。
僕はデビューから2年でS級に上がりましたが、それよりも前に同期(107期)がどんどん特別昇級してS級に上がっていったんです。今思えば大した時間差じゃないですけど、当時は焦りましたね。
S級に上がってから1年で優勝、その翌年からはGⅠにも出られるようになり、トントン拍子に上がっていけたのかなと思います。

2023年は6月にGⅢで初めて優勝できて、11月には初めてGⅠの決勝に乗れました。
練習を一緒にさせてもらっている『深谷(知広)さんとGⅠの決勝で連携する』という目標を達成できたことは、大きな一歩になったと思います。
2024年は落車もあり調子を落としましたが、2025年から徐々に上向いてきた感じです。
これまで落車後などに感じていた“体のズレ”は、三半規管(さんはんきかん)の影響が大きいことも最近わかりました。
三半規管を鍛えるトレーニングをしたり、パーソナルトレーニングで体の使い方を教えてもらうようになってからは、落車をしても体の戻りが早くなったように感じています。

若い頃は大きな目標を口に出して言っていましたが、それはもう辞めました(笑)。
今はとりあえず、目の前のレースを一戦一戦頑張るだけ。でもやっぱり、選手をやっているからには、GⅠに出続けたいです。そういう舞台で戦っていきたいなと思います。
大したレースはできていないですけど、最後まで一生懸命走ります!
プライベートQ&A
Q:性格
A:マイペースとか、「何考えてるかわかんない」ってよく言われます。
特に何も考えてないんですけど(笑)。
Q:愛車
A:マセラティの『レヴァンテ』。
好きで買ったので、乗り潰します!
Q:モノへのこだわり
A:こだわりはなくて、物欲もないほうですね。
洋服も全然買わないし、時計も自分で買ったことがないです。
でも、時計はおじいちゃんの形見があります。ロレックスなんですが、もう動いていないし、種類はわからないし、本物かどうかもわかりませんが(笑)、おじいちゃんのモノだからお守りとしてずっと付けています。

Q:好きなアーティスト
A:日本のヒップホップをよく聞きます。
アーティストは、MOROHA、不可思議/wonderboy、GADOROあたりが好きです。
MOROHAだと『革命』とか『勝ち負けじゃないと思える所まで俺は勝ちにこだわるよ』が結構好きですね。
Q:よく見るYouTube
A:深谷(知広)さんや岩崎ゆみこさんのYouTubeとか、(競輪番組の)『ぺーちゃんねる』はよく見ます!
Q:見た目へのこだわり
A:ないっすね!髪型も成人式から変わってないです。
美容室は家から一番近い、おばちゃんがやっているところに行っています。
若い頃は「髪の毛明るくしたいな」とか思うじゃないですか。それでおばちゃんに「この色にしたいんだけど」と言うと、だいたい「薬剤ない」って(笑)。
薬剤を頼んでもらってカラーをしたんですけど、他に誰もやるお客さんが居ないから、まだその薬剤が残っていますね。申し訳ないです(笑)。
2020年3月撮影
Q:尊敬する人
A:競輪選手で尊敬する人は名前をあげるとキリがないくらいいっぱいいます。
僕はまだ、足りないところばかりです。
簗田一輝 Kazuki Yanada

1996年 1月9日生まれ、千葉県木更津市出身
身長170.0cm、登録地は静岡県、ホームバンクは静岡競輪場
2013年 インターハイ、全国高等学校選抜自転車競技大会、JOCジュニアオリンピックカップのケイリンで優勝
2015年 107期で競輪選手としてデビュー
2018年 奈良競輪場でS級初優勝
2023年 京都向日町競輪場でGⅢ初優勝、『競輪祭』で初のGⅠ決勝進出
2026年 GⅠ『高松宮記念杯競輪』で準優勝
■詳しいプロフィールと出走情報はコチラ
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