元砂七夕美選手
2023.01.24

結婚・妊娠・出産を経て、選手に復帰した“ママさんレーサー”を紹介する『ママはけいりん選手』。
第3回は、奈良県・108期 元砂七夕美(もとすな・なゆみ)選手です!
経歴年表
6歳:トライアスロンを始める
0歳の頃から水泳を習い始めました。
兄がトライアスロンをやっているのを見て、「私もやりたい!」と親にお願いしました。
それで、小学1年生からトライアスロンの練習を始めました。
高校からは自転車競技部に入り、中距離種目を専門にやっていました。
兄(元砂勇雪選手)が競輪選手としてデビューしていた影響で、ガールズケイリンの道と大学進学をギリギリまで悩んでいたんです。
でも将来は、自転車を職業にしたかったので「早い方がいいのかな」と思い、高校3年生で競輪学校(現:日本競輪選手養成所)を受験して、一発で合格できました。
2018年の元砂選手
23歳:初優勝の3日後に結婚
デビューから4年、2019年7月10日に初優勝することができました。
その3日後の2019年7月13日に入籍しました。
11月に妊娠が分かり、そこから産休に入りました。
私は兄弟も多いので、将来は「たくさん家族がほしい!」という思いがありました。
中学の卒業アルバムには、「20歳に結婚して、すぐに子どもを産む!」と書いていたくらいです。
当時の予定よりは3〜4年遅れてしまいましたね笑
産休に入った時は「大丈夫かな…」「本当にいいのかな?!」という思いでした。
小さい頃から自転車をやってきて、こんなに長く休むことが一度も無かったんです。
だからすごく不安でした。
“ママ”になって、復帰された同期の溝口香奈さん(大分・108期)にも相談しました。
でも考えているうちに、「いましか休めないから、ここはしっかりと休もう!」と開き直ったんです。
自転車には一切乗らず、触らず、しっかり休むことができました。
2020年7月7日に女の子を出産。
妊娠中の“食べづわり”で太ってしまったので、痩せることからスタートしました。
歩くことから始めて、涼しくなった頃から少しずつ自転車に乗り始めて、翌2021年1月から本格的な練習を再開しました。
最初はバンクを真っ直ぐに走れなくて「ヤバいかも!!」と、かなり焦りました笑
だんだんと感覚を取り戻し、2月の※走行能力調査をパスして、3月からレースに復帰しました。
※6ヶ月以上欠場した選手が復帰時に受ける調査
現在:“復帰後初優勝”を目指して
復帰後すぐは娘がまだ保育園に通っていなかったので、競走の時は親に面倒を見てもらっていました。
練習は娘が寝たあと夜中に自転車に乗っていました。
自分の仕事を理由に、育児をいい加減にはできません。
娘と一緒に過ごす時間も大切です。
でも「大変」だと思ったことは一度もありません。
復帰したからには、まず決勝の常連選手になれるように。
そして“復帰後初優勝”が、いまの目標です!
娘は2歳半になり、家で競輪を見ていると「ママ!ママ!!」と言っています。
私じゃないんですけどね笑
なんとなく“ママの仕事”を分かっているみたいです。
毎日、すっごくかわいいです!
私たちの仕事は危険を伴うので、会社員などとは違って、妊娠するとすぐにお休みすることになり、収入が無くなります。
ガールズ選手が出産することで、一番不安に感じるのは「収入面」だと思うんです。
「出産手当」や「復帰後の数ヶ月間は代謝の点数(競走得点)に引っかからない制度」などができると、より安心して“ママ選手”になれると思います。
競輪選手の産休は、“※期”ごとに計算するんです。
出産してから“3期(1年半)分”お休みすることができ、例えば6月に出産すると約1年、7月に出産すると約1年半と、産休期間に個人差が生まれます。
そういった差を無くす仕組みもできるといいなと思います。
※“1期”は「1月〜6月」、「7月〜12月」の半年。
“ママ”という点もそうですし、選手にはそれぞれ個性があります。
その選手が「どんな人なのか」を知ってもらえたら、もっと競輪を楽しんでいただけると思います。
多くの方に競輪にハマってもらえるよう、私たちも頑張っていきます!
これからも、応援よろしくお願いします!
元砂七夕美
もとすな・なゆみ
誕生日:1995年7月14日
期別:108期
身長:164.0cm
ホームバンク:奈良競輪場
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