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日刊スポーツ「Girl’s Collection 2019」 高木佑真選手編

2019.12.02

念願の一発合格

父浩太郎さんはスポーツ新聞社に勤務する知人にガールズケイリンの様子を尋ね、高木に将来の進路として勧めた。

「(16年の)夏に両親と平塚競輪場に行き『私のいく道はこれっ ! 』と。暮れにも平塚でガールズグランプリを見た。先行した奥井さんは負けたけど、かっこ良かった」。

毎年ガールズグランプリが開催される12月28日は彼女の誕生日。

いつか誕生日に女王の座へ―。

高校3年の少女の挑戦が始まった。

 

競輪学校(現:日本競輪選手養成所)へは、高校卒業後に技能試験で一発合格を目指した。
同県のトップレーサー尾崎睦にも手ほどきを受けた。

師匠として指導を引き受けた白戸淳太郎は「ガールズのことは分からない」と言いながら、意欲を感じて親身に指導した。
そのアシストのおかげで一発合格の念願がかなった。

 

競輪学校(現:日本競輪選手養成所)ではできる限りの練習をした。

「あんなに多くの女子が集まってもがく場所はない。常に気持ちが高まる。練習したいと思えば、できる環境がそろっている」。

早朝の自主トレーニングはほとんど欠かさなかった。
滝沢校長が選抜した生徒を鍛え上げる「T教場」でも、音を上げずに乗り込んだ。

 

在校成績は6位。

「長距離の種目は自分が一番でした」。

自分の武器は持久力だと感じたが問題も…。
現在、ホーム回数はトップ。
バック回数は優勝経験がある吉岡詩織に次いで2番目。
つまりスピードが乗り切る最終バックの前にまくられている。そこが課題だ。

 

高木の課題はダッシュ力の強化

 

白戸に「簡単に勝てないし、力を出し切ることだけを考える。まずはしっかりスピードに乗せる」と言われて素直にうなずいた。

好走と凡走を繰り返しながらも見せ場を作ってきた。
決勝進出を逃しても、最終日一般戦を全て勝ったのは勝負根性の表れ。

「タイムがいいだけでは駄目。しっかり考えて走る」。

ランクアップへのテーマはちゃんと分かっている。
ダッシュ力を強化して進撃を加速させる。

 

 

毎週日曜は「ゆまカレー」

◆高木メモ
お料理はお手のものです。

高木家では毎週日曜日に佑真がカレーライスを作る決まり。

「仕事で疲れて帰ってくる母の代わりに、たまに料理をしています。『ゆまカレー』はレースじゃなければ日曜日にって。味は辛口が好きな両親に合わせます。毎週のことなので、味は飽きさせないようにひと工夫。香草の種類や量を変えたり。両親との駆け引きが、レースでも生かされるといい(笑)」。

オフのひとときでも駆け引きのヒントを得ようと懸命です。
写真は煮魚を作っているところです。

 

包丁で魚をさばく(本人提供)

 

 

【師匠・白戸淳太郎選手のコメント】

談笑する高木佑真(右)と師匠の白戸淳太郎

しっかりしてきた下半身

超真面目な佑真から、強くなりたいという気持ちが伝わってくる。
練習をしっかりできることも大事な能力。
その成果で下半身が夏に比べてしっかりした。

自転車に乗り出して2年半なので伸びしろがある。
これからもじっくり取り組んだらいい。
僕もS級に上がるまで何年もかかった。
競走は男子はライン戦でセオリーがある。
ガールズは7車立てで最初から他の6人が敵。

難しいが高木なら逃げれば大敗しない。
風を受けて力を出し切る。
それを続ければ1、2年後に生きてくる。
頂上を目指してもらいたい。

 

 

【プロフィール】

高木佑真(たかき・ゆま)

1998年(平10)12月28日長崎市生まれで横浜市で育つ。
「ゆま」は父が米国女優ユマ・サーマンを由来にして名付けた。

競輪学校116期を在校6位(63戦16勝)で卒業。
通算成績は31戦7勝。総取得賞金は281万5000円(26日現在)。

165cm、63kg。血液型A。背筋力11kg。太もも61cm。

家族は両親、兄と「いつも癒やしてくれる愛犬のまろん」(写真、本人提供)。

 

 

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