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日刊スポーツ「Girl’s Collection 2019」 高木佑真選手編

2019.12.02

※この記事は2019年11月27日付けの日刊スポーツに掲載されたコラム「Girl’s Collection(ガールズコレクション)2019」です。

 

 

先行ってかっこいい 滝沢校長の言葉を胸に憧れ奥井を目指す

伸びしろ大のルーキーは逃げるが勝ち!
ガールズケイリンの注目選手を取り上げる今月の「Girl’s Collection(ガールズコレクション)2019」は、今年7月にデビューしてから着々と力をつけた116期の高木佑真(20=神奈川)を大解剖する。

幼い頃は野原を駆け回り、中学と高校ではいろいろな球技に打ち込んだ。
自転車経験ゼロから未知の世界に飛び込み、実戦では先行にこだわる姿に迫った。

【取材・構成=野島成浩】

 

高木佑真は熱い気持ちで先行勝負に挑む(撮影・柴田隆二)

 

 

原っぱ駆け回る

体の線が細く、あどけない表情をした高木のどこにパワーが潜んでいるのだろう。

先行勝負にかける熱い走りを何度も見せてきた。
デビュー戦の7月伊東は初日は残り1周半から先行して他の6人を少し引き離して一列棒状にした。
ゴール前は2人にかわされたが、3着で確定板に載った。

 

「先行する奥井(迪)さんの姿に憧れた。競輪学校(現:日本競輪選手養成所)では滝沢正光校長(現:日本競輪選手養成所所長)に『先行ってかっこいいぞ。お前には先行が似合っている』と言われてました」。

奥井は先行にこだわり、ガールズ初の通算300勝を達成した実力派。
滝沢校長も現役時代には怪物先行の異名を取り、GⅠ全冠制覇のグランドスラマーになった。

そんな2人に少しでも近づくことを目指した走りだった。

 

しかし、2日目と最終日の決勝は、先行したくても周囲に警戒されてできなかった。

「めちゃくちゃ緊張したまま走って、全身の筋肉の張りがすごかった。オッズは新人なのに人気になっておなかが痛くなった。学校でなかった駆け引きもあった。帰り道は今までないほど、ぐったりしました」。

想像していた以上に甘い世界ではなかった。

 

広告の仕事に携わる父浩太郎さん(52)と、医療系の技術を持つ母公子さん(52)のもと、長崎市で生まれた。
ほどなく横浜市に移り住んだが、当時は都会の中でも郊外に行けば緑が生い茂る木立や田畑があった。
2歳上の兄とともに、林や原っぱを駆け回った。

「近くの大きな公園などでよく遊びました。兄は嫌がったけど、男の子の遊びに混ざって一緒に木登りをした。田んぼに両手を突っ込み、おたまじゃくしをすくったこともあった。大きな木や葉っぱを集めて『秘密基地』の家をつくった。そこで昼寝をしたり漫画を読んだ」。

 

2歳のころ、公園のアスレチックスで遊ぶ(本人提供)

 

小学2年になると、仲良しの友達とバスケットボールに熱中した。
地域のクラブチームで練習や試合に参加して、時間があれば公園で友達とコートを駆け回った。

ドリブルからパス、パスを受けてシュート。
うまくいくとうれしかった。

 

横浜翠陵高に入ると強豪のサッカー部を選んだ。
ポジションは主にサイドバック。

フィールドの端から端まで走って相手の攻撃を阻み、攻撃陣にボールを送った。
ハードな練習により持久力が高まり、多少荒れたグラウンドでもバランスを崩さなかった。

相手の意図を考えて対応する、バスケットとは違う駆け引きも覚えた。

 

サッカーボールを追った高校時代(本人提供)

 

 

両親の姿に影響

ガールズへの伏線ができたのは高校3年の春だった。

父浩太郎さんが健康増進のためにサイクリングを始め、趣味が高じて母公子さんとともに全国各地のロードレース大会に出場するレベルになった。

楽しそうに1日100~200kmを走る両親の姿に興味をそそられた。
その影響で「私も通学用のクロスバイクを乗り回すようになりました」。

 

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念願の一発合格

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