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日刊スポーツ「Girl’s Collection 2019」 吉岡詩織選手編

2020.01.14

※この記事は2019年12月25日付けの日刊スポーツに掲載されたコラム「Girl’s Collection(ガールズコレクション)2019」です。

 

 

4年後のガールズGP狙い撃ち!!
自衛官から転身 令和の新星!!先行にこだわって力出し切る!!

「先行で勝つのが一番格好いい ! 」―。

ガールズケイリンの注目選手を取り上げる今月の「Girl’s Collection(ガールズコレクション)2019」は、陸上自衛隊勤務から心機一転、ガールズケイリンの世界に飛び込んだ116期の出世頭、吉岡詩織(25=広島)をクローズアップする。

自転車経験ゼロからスタートして、今では同期トップになった姿を追う。

【取材・構成=山田敏明】伸びしろ大のルーキーは逃げるが勝ち!

 

宇品港は吉岡詩織が地元の江田島から高校に通った思い出が詰まった場所だ(撮影・外山鉄司)

 

 

16年クリスマスに衝撃

運命の日だった。
16年12月25日。クリスマスの日に「ガールズケイリンの神様」が吉岡の元に舞い降りた。

高校卒業後、両親に負担をかけず自立するため、衣食住が整った自衛隊に入っていた。
その年末年始休暇で、生まれ故郷の広島県江田島市に帰省していた。
島といっても離島ではなく、広島市の宇品港から高速艇で30分。
その宇品港の近くにある広島競輪場に、アイドルの菊地亜美がやってきた。

 

吉岡 記念競輪の開催中で、亜美ちゃんを見にいったんです。
ステージ開始まで時間があったから、ついでに競輪でも見ようかと。
全く知らなかったけれど、走っている姿はすごく静かなのに迫力がありました。
衝動的に「これ!やろう!」と思ったんです。
調べたらガールズケイリンがありました。

 

勤務地は兵庫県伊丹市にある陸上自衛隊千僧駐屯地だった。
年が明けて、所属先の隊長にガールズケイリンの選手になりたいと相談すると「1度自転車に乗ってみて考えた方がいいのでは」と諭された。

一番近くにあるのは京都の向日町競輪場だった。
愛好会の練習に初めて参加すると、いきなりタイムを計測された。
もちろん素人のレベル。
それでも「やろう!やれば何とかなるかもしれない」。

無謀な挑戦が本格的にスタートした。

 


リクエストに応えて射撃ポーズ(撮影・外山鉄司)

 

上官に退官申し入れも

吉岡 (17年)2月ごろだったと思います。
ガールズの道を選ぼうと決めて上官に退官の申し入れをしたんですが、ボロカスに言われて猛反対されました。

「なれなかったときにどうする?」と言われ「貯金はあります」と答えたんですが、続けて「出ていくお金なんて一瞬だぞ。自転車の購入費用はいくらかかる? ガールズの選手は何人いるんだ? その中で食っていけているのは何人だ? その程度の気持ちではやっても続かないぞ」。

私はなりたいという気持ちだけで何も準備していませんでした。
心配してくれている言葉だったんですが、上官が怖すぎて涙がポロポロこぼれました。

 

それから競輪&ガールズケイリンを徹底的に調べた。
何を質問されても答えることができるようにリストも作り、もう1度上官に申し入れた。

「そこまで熱意があるのならやってみろ」。

OKが出れば9月の1次試験に向けて練習するために、1日でも早く退官したかった。
それが6月30日。

4年3ヵ月間の自衛官生活が終わり、新たなドアが開いた。

 

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滝沢校長の言葉の重み

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