デイリースポーツ「KEIRIN屋」山口拳矢特集
2021.03.20

父・山口幸二氏からのエール
「幼少のころは兄ちゃん(聖矢)と同じことをやりたがりましたね」。
このように話し出したのは山口幸二氏(52)。
拳矢の父で、KEIRINグランプリを2回も制覇(1998、2011年)したレジェンドレーサーだ。
「兄ちゃんに続いて空手をやり出しましたが、こっそりサボっていました。中学、高校はサッカー。大学に行って、2年の夏に競輪選手になるために、中退して113期の試験を受けました」。
見事に一発合格も、拳矢に試練が待っていた。
「5分の遅刻で停学になってしまったんですよ。その後は謹慎させられて…」。
そこからかなりの期間を経たが、117期での再入所が認められた。
「入学式もなくてね」と父は当時の雰囲気を寂しそうに明かした。
1月の豊橋記念で凡走したことが気になったようで「最近は壁にぶち当たっているような気がします」。
少し心配そうだったが、最後には「気にせずに突っ走ってほしい」とエールを送っていた。
記者ポケットメモ
1月に奈良FⅠ・デイリースポーツ杯を制したときの山口は、真っ赤な髪だった。
報道陣から「EXITの兼近大樹を意識した?」と尋ねられたが、首を振っていたのを記憶している。
今回の取材時は青髪にしていた。
「赤が思ったより明るかった」との理由で変色したようだが、直前に大垣で行われたルーキーチャンピオンに出場した他の同期は全員黒髪。
「みんなおとなしいですよね」。
風貌も少しやんちゃだが、レースぶりも同期の中ではやんちゃな部類。
父の山口幸二氏と同様にスターになれる要素は十分に持ち合わせている。
〝やんちゃ〟がいい方向に作用して、今後の競輪界をリードするトップレーサーへ成長することを期待したい。
関西競輪担当・森田新吾
山口拳矢(やまぐち・けんや)
1996年1月26日生まれ、25歳。
岐阜県大垣市出身。日大中退。
166センチ、70キロ。
祖父(啓さん=7期・故人)、父(幸二さん=62期・引退)、兄(聖矢=115期)を追って競輪界へ。
2019年5月、日本競輪選手養成所に117期生として入所。
在所時は62走で32勝、2着12回、3着5回で2位(早期卒業者を除く)。
20年5月に小倉でデビュー。
同8月にA級2班、同9月にS級2班へ特昇した。
通算58走で45勝、2着4回、3着3回。
師匠は叔父の山口富生(68期)
ウィナーズカップとは
出場選手は1着回数上位者を中心に選抜。
FⅠの成績上位者に優先出場権を与えてFⅠ開催の活性化を図る。
選考基準は
①S級S班
②選考期間(20年7~12月)での1着回数上位者30人
③東京五輪自転車競技トラック種目代表選手
④GⅡ・ヤンググランプリ2020出走者
⑤選考期間に2カ月以上JCFトラック種目強化選手(A)に所属(開催時S級1班)
⑥選考期間でのFⅠ決勝1~3着回数上位者(同数の場合は平均競走得点上位者)
デビューからの成績
【ルーキーシリーズ】
20年5月 小倉FⅡ 11【1】
6月 伊東FⅡ 11【1】
【チャレンジステージ】
7月名古屋FⅡ 1①【1】
四日市FⅡ 1①【1】
8月 豊橋FⅡ 1①【1】
【A級1、2班戦】
四日市FⅠ 1①【1】
9月名古屋FⅡ 1①【1】
和歌山FⅠ 1①【1】
【S級】
10月 大垣FⅠ 1①落
京王閣ルーキー 【3】
11月 岐阜FⅠ 1①【2】
福井FⅠ 1①【3】
12月 伊東FⅠ 1①【1】
広島GⅢ 11①【3】
21年1月四日市FⅠ 2①【4】
奈良FⅠ 1①【1】
豊橋GⅢ 42④6
2月 小倉FⅠ 1②【4】
3月 静岡FⅠ 1①【1】
大垣ルーキーC【1】
※丸数字は準決、白抜き数字は決勝成績
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