デイリースポーツ「KEIRIN屋」高木真備特集
2022.03.15
※この記事は、2022年3月15日付けのデイリースポーツ「KEIRIN屋」に掲載されたものです
昨年末ガールズグランプリ初制覇 高木真備
「新しいチャレンジにワクワク」
21日に今年最初のガールズケイリンコレクション
今回のケイリン屋は昨年末のガールズグランプリ(静岡)を初制覇した高木真備(27)=東京・106期・L1=を特集。
21日に宇都宮競輪場で行われる「ガールズケイリンコレクション2022宇都宮ステージ」で、今年初のタイトル獲得を目指す。
実力に加えて愛らしいルックスで人気も兼ね備えた新女王に意気込みを聞いた。
(聞き手・堀江浩二)
―ガールズグランプリ優勝から2カ月がたった。
勝利した直後は実感がないと話していたが、現在の心境は。
「〝私、獲れたんだな〟と、こみ上げてくるときがありますね。
先のことを考えるときに、これまでは真っ先にグランプリを獲る、というのが頭に浮かんでいたけど、最近は〝私、もう優勝できたんだ〟という安心、安どみたいなものを、ふとしたときに感じます」
―グランプリ優勝は長年の目標だった。
これまでの道のりを振り返って。
「私の場合はグランプリに乗れるような選手ではなかった。
一般戦を走っていたし、競走得点が50点ぐらいまで落ちたこともありました。
いずれグランプリを獲りたいとは思っていましたが、周りからすれば〝何を言ってんの〟というくらい、弱かったと思います」
―グランプリは5回目の挑戦、デビュー8年目での戴冠だった。
「競輪学校の時に立てた(グランプリ優勝の)目標を達成できたのは、自分にとって誇りです。
デビューしてからグランプリを獲るまでに時間はかかりました。
今はなかなか成績が出ていない後輩の選手も、あきらめないでやっていれば、こういう風になれるよと思ってもらえたら」
―大きなタイトルを手にした後、次のテーマになるのは。
「グランプリを獲った後のことを全く考えていなかった。
それまでは獲りたい、獲りたいばかりで、急に何もなくなったという感じになりました。
(1月末から)ケガ(左膝肉離れ)で1カ月、レースを休んだ時に、私は今後どういう風にすることができるのかと考えていました。
以前から保護犬、保護猫を助けてあげたいと思っていた。
まだ形になっていないので、具体的には言えませんが、そういう勉強をしていきたい。
今までは24時間、競輪に費やしてきました。
今後は少し削らないといけないところも出てくると思いますが、新しいチャレンジにワクワクしています。
競輪の成績を残したいので、どうやったらうまく回していけるのか、自分で探していきたい」
―21日に宇都宮で今年最初のガールズケイリンコレクションが行われる。
「ビッグレースに出られるのは幸せなことだと思います。
今まではグランプリに乗らないといけないとか、焦りがあって、ガチガチな感じで臨んでいました。
今後は少し余裕を持って雰囲気をしっかり味わいたい。
あまり気負わずに走りたいですね」
フーズフー
高木真備(たかぎ・まきび)
1994年8月17日、27歳。
東京都町田市出身。
日本競輪学校(現日本競輪選手養成所)106期生として14年5月に奈良でデビュー。
ビッグレース優勝はガールズグランプリ(21年静岡)、ガールズケイリンコレクション3回(16年松戸、17年平、20年伊東)、ガールズケイリンフェスティバル(20年平)。
通算獲得賞金額は1億1860万1100円。(14日現在)
記者メモ
高木真備はデビュー2年目から高木隆弘(52)=神奈川・64期・S2=の指導を受けている。
GⅠ・高松宮記念杯を2回制覇するなど数々の実績を誇る大ベテランは昨年末の戴冠劇に「いつでも獲れると思っていたが、グランプリになると空回りしていた。今は精神的にも強くなっている。よく頑張ったなと思います」とたたえる。
逃げ、まくり、差しと何でもOK。
ガールズ屈指のオールラウンダーの成長プロセスには名レーサーの存在がある。
(関東競輪担当・堀江浩二)
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