【デイリースポーツ・KEIRIN屋】南円佳 ガールズドリームレースに初出場

2022.08.08

デイリースポーツのコラム「KEIRIN屋」

2022年8月5日(金)掲載記事

 

 

今回のKEIRIN屋はガールズケイリン総選挙(ファン投票)で7位に入り、得票数上位7人で争うガールズドリームレース(11日・西武園)に初出場する南円佳(23)=鹿児島・116期・L1=を特集。

 

ガールズケイリンのトップレーサー・児玉碧衣(福岡)に憧れて、この世界に入った。

人気だけでなくクレバーな走りで競走得点も上昇。実力面でも上位に近づいている。

次代のガールズを担うアイドルレーサーを直撃した。

 

(取材、構成=森田新吾)

 

 

身長167センチ。

スラッとした体形でモデルのような雰囲気もある南だが、本人は「野生児です」とピシャリ。

「超がつくほどの田舎育ちなんです。田んぼや畑で走り回って遊んでいたので」と野生児たる理由を明かした。

 

鹿児島県姶良市出身で「小学生からバレーボールをやっていました。以前からジャンプ力はありましたね」。

 

田畑を走り回っていた成果はバレーボールでも発揮されたが、高校3年生の時にサマーキャンプ(競輪を統括するJKAなどが主催する女性限定の自転車合宿)に参加したことで、ガールズケイリンに興味を持ち始めた。

 

「その後、バレーボールの試合で児玉碧衣さんの妹の高校と対戦したんです。客席を見ると児玉さんの姿があって、監督にお願いして一緒に写真を撮ってもらったんですよ」。

グランプリ女王とツーショットを撮ったことで、ガールズケイリンへの気持ちが一気にヒートアップした。

 

「テレビでガールズケイリンを知ってバレーボール経験者が多いと聞きました。それで私も目指すことにしました」。

 

女王と偶然の出会いも手伝って、日本競輪学校(現・日本競輪選手養成所)の門を叩き、116期生として入学した。

 

在校成績4位で卒業して2019年7月の奈良でデビューしたが、初戦は決勝進出どころか、3走とも3連単車券に貢献できなかった。

それでも、地道に練習を積み重ねて1カ月後の弥彦で初1着、その1年半後の21年2月には静岡で初優勝。

その後も各地で好走し、通算4回の優勝と着実に成長している。

 

ツイッターのフォロワーも7500人超。

愛らしいルックスもあって人気はうなぎ上りで、今年のガールズケイリン総選挙で7位に入った。

 

「うれしい気持ちでいっぱいです。まさか…と思いましたが、これもファンの方々のおかげ。(ファン投票8~14位の)アルテミス賞レースにも出たことないのに、いきなりドリームレースなんて『私でいいのかな』って考えましたけど、自分なりにいいレースをして、3着以内に入りたいです」。

 

今月3日に23歳になったばかり。

「誕生日おめでとう!ってSNSで祝ってくれたらうれしいです」。

 

23歳初出走はドリームレース。

自ら祝砲を放つべく、憧れの児玉ら強豪相手にクレバーな走りを披露する。

 

南円佳と中村鈴花

 

南には何とも言えない魅力がある。

写真撮影時は記者のデジカメをチェックし「ダメです。やり直し」と言われると、素直にまたレンズを向けてしまう。

見た目はクールだが、話すと天然。

鹿児島なまりで冗舌だ。

こちらの大阪弁にもつい拍車が掛かってしまう。

 

それなのにレースぶりはシビアかつクレバー。

南のベストレースとして挙げたいのは今年2月27日の向日町決勝。

残り1周で後方、しかも3車並走の真ん中だったが、内を突いてから、直線で外を伸びて優勝。

ガールズドリームレースでもシビアな競走を見せるはずだ。

(関西競輪担当・森田新吾)

 

 

南 円佳(みなみ・まどか)

1999年8月3日生まれ。23歳。

鹿児島県姶良市出身。樟南高卒業。

167センチ。

2018年に日本競輪学校(現日本競輪選手養成所)に116期生として入学。

在校時の成績は4位。19年7月に奈良でデビュー。

同年8月の弥彦で初1着、21年2月の静岡で初優勝。

通算成績は1着23回、2着60回、3着51回(244走)、優勝は4回。

通算獲得賞金額は2641万1400円(4日現在)。

 

 

◆ガールズケイリンコレクション2022西武園ステージ・ファン投票結果

①児玉碧衣(福岡)11,313

②石井寛子(東京)7,129

❸小林優香(福岡)5,898

❹荒川ひかり(茨城)5,373

⑤佐藤水菜(神奈川)5,371

⑥太田りゆ(埼玉)4,854

⑦南円佳(鹿児島)4,620

⑧久米詩(静岡)4,496

❾石井貴子(千葉)4,388

⑩日野未来(奈良)4,149

⑪高木佑真(神奈川)4,024

⑫梶田舞(栃木)3,181

⑬山原さくら(高知)3,084

⑭小林莉子(東京)2,940

⑮梅川風子(東京)2,833

⑯尾方真生(福岡)2,739

⑰奥井迪(東京)2,681

⑱比嘉真梨代(沖縄)2,652

⑲石井貴子(東京)2,520

⑳鈴木奈央(静岡)2,510

※3位の小林優は病気のため欠場。4位の荒川は失格回数が基準回数以上、9位の石井貴はあっせんをしない処置のため選出除外

 

 

ガールズドリームレースとは

年間3回開催されるガールズケイリンコレクションと呼ばれる一発勝負のレースの一つで、ガールズケイリン総選挙(ファン投票)の得票数上位7人が出場できる。

また、8~14位は同時開催の「アルテミス賞レース」に出場する。

 

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