【デイリースポーツ・KEIRIN屋】競輪ワールドシリーズ特集
2026.06.02
自転車競技の世界トップ選手が日本の競輪に参戦する「競輪ワールドシリーズ」が3日に開幕する。
新型コロナウイルスの影響で中断となっていた短期登録制度が7年ぶりに復活。
今年はパリ五輪で男子ケイリンなど3冠に輝いたハリー・ラブレイセン(オランダ)と女子ケイリン、スプリントで金メダルのエレセ・アンドルーズ(ニュージーランド)など男女6人が出場。
開幕戦となる防府FⅠ(3~5日)には男女の五輪金メダリストがいきなり登場する。
▼パリ五輪3冠 ラブレイセン 全てレコードで「どんどん先行」
世界最強の男が初めて競輪に参戦する。
パリ五輪ではケイリン、スプリント、チームスプリントで3冠。昨年の世界選手権では1キロタイムトライアルも加えた4冠に輝き〝絶対王者〟と呼ばれるラブレイセン。
「次(28年)のロサンゼルス五輪でも金メダルを獲得するために、スケジュールを組んでトレーニングなどを行っています」と連続で世界の頂点に立つために努力を重ねている。
もちろん、初出場となる日本の競輪でも世界を制した脚力を披露したいが、不安材料も口にする。
それは「屋外でのレースですね。雨が降ったところでレースをしたことなどないですし、ギアがすごく軽かったりとか」とこぼす。
「体がぶつかり合うようなレースもしたことがありません。そういうのを避けるために、どんどん先行したいです」と勝つため、そして自らの不安材料を払拭するための戦法を明かした。
金メダリストが競輪でどのような走りを見せるのか世界中の自転車競技ファンが注目する。
「とにかく勝ちたいです。それがファンへのサービスだと思っています。あとはバンクレコード。参加する競輪場の記録を全て塗り替えたいです」。
パワー、スピードともに世界一の存在。それを誇示するためにも余計なことを考えず、小細工なしの先行勝負で勝って勝って勝ちまくる。
(森田新吾)
▼パリ五輪2冠 アンドルーズ 日本で成長を 28年ロスへ
アンドルーズは21年に行われた東京五輪のケイリンで銀メダルを獲得。
24年のパリ五輪ではケイリン、スプリントで金メダル。チームスプリントでも銀メダルと好成績を収めた。
女子短期登録選手の目玉と言っても過言ではない。
愛称は「エリース」。彼女の強みはロングスパートだ。
「ストロングポイントはロングスパートだけど、ショートスプリントも得意。あとはレースの流れを見極めて戦法を選んで戦うことが得意。ガールズケイリンでは先行、まくり、どちらでも戦う準備はできている」と自信満々。風格さえ漂っている。
今回の挑戦は次の五輪に向けて大事な戦いと位置づけている。
28年のロサンゼルス五輪への戦いは今秋の世界選手権から始まる。
ガールズケイリンでトップを走り続ける佐藤水菜(神奈川)との対戦は今回のメインイベントとなるだろう。
「自転車競技の仲間から日本のガールズケイリンの存在は聞いていた。挑戦したいとずっと思っていたので今回、日本に来られたことは非常にうれしい。ガールズケイリンでの戦いが次のオリンピックにつながっていく。日本にいる3カ月間、しっかり練習とレースで力を出し切って成長していきたい」と目を輝かせながら話した。
28年のロス五輪で佐藤水の最大のライバルになる女王の走りから目が離せない。
(松本 直)
▼金メダリストを新田らが迎撃
3日に開幕する防府FⅠを皮切りに全国10場で外国人選手が登場する。
ラブレイセンとアンドルーズの男女金メダリストがいきなり初戦の防府に参戦。
男子は世界選手権のケイリンで銀メダルを獲得した実績がある新田祐大(福島)やGⅠ覇者の清水裕友(山口)ら日本のトップ選手が迎え撃つ。
ガールズではビッグレースで優勝経験がある久米詩(静岡)が強敵相手にどんな走りを見せるか注目だ。
防府にはトゥルーマン、グロも出場する。
26~28日の小倉FⅠにはトゥルーマン、リチャードソン、アンドルーズ、ファンデルワウの4人がエントリーしている。
また、8月には和歌山で4日制のGⅢ・ワールドサイクリスト支援競輪が行われ、その開催中にガールズの単発競走も実施される。
プロフィール
ハリー・ラブレイセン
1997年3月14日生まれ、29歳。オランダ出身。
パリ五輪ケイリン1位、スプリント1位、チームスプリント1位。
2025UCI世界選手権ケイリン1位、スプリント1位、チームスプリント1位、1キロTT1位。
エレセ・アンドルーズ
1999年12月31日生まれ、26歳。ニュージーランド出身。
パリ五輪ケイリン1位、スプリント1位、チームスプリント2位。
2025UCI世界選手権ケイリン11位、スプリント8位、1キロTT3位。
マチルド・グロ
1999年4月27日生まれ、27歳。フランス出身。
パリ五輪ケイリン8位、スプリント9位。
2025UCI世界選手権ケイリン13位、スプリント12位。
ガールズケイリン優勝4回(18年5月平、広島、19年4月弥彦、5月西武園)。
ヘティ・ファンデルワウ
1998年5月29日生まれ、28歳。オランダ出身。
パリ五輪ケイリン2位、スプリント4位、チームスプリント4位。
2025UCI世界選手権ケイリン7位、スプリント1位、チームスプリント1位、1キロTT1位。
マシュー・リチャードソン
1999年4月17日生まれ、27歳。イギリス出身。
パリ五輪ケイリン2位、スプリント2位、チームスプリント3位。
2025UCI世界選手権スプリント2位、チームスプリント2位。
ジョセフ・トゥルーマン
1997年2月14日生まれ、29歳。イギリス出身。
2025UCI世界選手権チームスプリント2位、1キロTT3位。
競輪優勝7回(18年6月青森、8月伊東、9月岐阜、小田原、19年5月豊橋、8月和歌山、松戸)。
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