【夕刊フジ】岸和田競輪場がリニューアルオープン
2021.06.18
※この記事は、2021年6月16日に夕刊フジに掲載されたものです
岸和田競輪場がリニューアルオープン
2年間にわたる大規模改修工事を経て17日から「高松宮記念杯競輪」
2年間にわたり開催を休止して、施設の大規模改修を行っていた岸和田競輪場(大阪府岸和田市)が、先月末にリニューアルオープンした。
岸和田市公営競技事業所の倉橋良弥次長(52)に聞いた。
観客が待っていたー。
岸和田競輪場にはリニューアルオープンを待ち望んでいた観客が、これまで以上に詰めかけてきている。
新築した南入場口
「まず、南門、早朝前売り棟が新しくなりました。
そこから、メインスタンドまでの導線には、デザイン性の高い屋根も設け、バンクの大規模改修を行いました」
バンクの大規模改修では、カントやみなし直線などは変わらないが、見た目にはバンクの表面の色がこれまでの緑から、青色を基調にしたことから、まったく違ったイメージになった。
地元選手からは、「軽くて、走りやすい。色も良い」と、好評だという。
実際には、これにより選手の安全性も確保された。
また、3コーナー側にあったスタンドが解体撤去されたことで、風が通るようになり、遠くの風景も見渡せ、横を走る、南海本線からもバンクを見ることができるようになった。
メインスタンドも観客のことを考え、改修された。
「いろいろな客層の方に楽しんでもらいたい」と、客席もいろいろと用意した。
家族連れ、グループにも競輪を楽しんでもらえるように配慮した。
西側ボックス席
東側ボックス席
「どの競輪場でも、トイレに頭を悩ませていますが、今回の第1期工事では、トイレについても、改修を行い快適に過ごせるにようにしました」
岸和田競輪場にとっては、まだ、今回の改修は発展途上。
岸和田競輪場といえば、BMXの施設があることでも、よく知られているが、第2期工事では、今のBMXコースの場所に選手宿舎棟を建設し、公園用地の一部に国際基準のBMX競技場を新設する計画だ。
「地域の選手が強くなり、売り上げにもつながる。
小さな子供も自転車に興味を持つきっかけにもなる。
BMX出身の選手もいる」と、こちらにも期待する。
倉橋次長は、10年ほど前にも、7年間、競輪事業に携わっていた。
今回、現場でその変化を実際に感じている。
「お客さまの高齢化がさらに進んでいること。
新規のお客さまの開拓も今後の大きな課題となる。
ネットでの売り上げが好調で、さらに、全国で協力して行いたい」
競輪の地域への貢献ということでいえば、競輪の収益金は、これまで、競輪場ができてから、600億円を超える金額を財政に寄与している。
岸和田市では、環境整備に使っており、下水道整備率が高い。
屋外の防犯灯の設置にも使われているという。
競輪場の周囲に通路や広場を整備し市民貢献を行う。
「お客さまにとって身近な存在の岸和田競輪場ですが、市民の皆さまにも身近に感じていただきたい」と地域とともに発展する競輪場を目指している。
オープンに合わせて、公式キャラクターのチャリオンのデザインと競輪場のロゴもリニューアル。
チャリオンくん
ロゴは地元らしさが表現され、岸和田の山や海、レーサーパンツの星などがデザインされている。
コロナで苦しい専用場外売り場についても、「お互いに支えあう必要がある」という。
「みんながみんなネットを使えるわけではなく、場外の売り場についても大事にしていかなければいけない」
世の中が常に変化しているなかに、競輪も置かれているのは変わりない。
「競輪界が世の中の流れに置いていかれないように」と、倉橋次長は先を見据えていた。
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