【夕刊フジ】GⅠ「高松宮記念杯競輪」が開催 岸和田競輪場の魅力とは
2022.06.16
★ 夕刊フジ(zakzak)6月15日掲載記事
競輪とBMXがつなぐ未来―。
「第73回高松宮記念杯競輪」(GⅠ)が16日から19日までの4日間、大阪府岸和田市の岸和田競輪場で開催される。
全国で唯一、敷地内に五輪種目でもある自転車競技BMXのコースを有している岸和田。
BMXから競輪に転身した古性優作(大阪)が昨年、KEIRINグランプリ2021を制し、俄然、注目を集めることになった岸和田競輪の環境を探る。
岸和田競輪場・メインスタンド
昨年4月に就任した岸和田市公営事業所・古谷利雄所長(開催執務委員長)は高松宮記念杯開催を直後に控え「ワクワクした気持ち」と語る。
昨年大会、平日2日間は有観客も後半の土日はやむなく無観客での開催だった。
今年は府の要請で入場者に上限はあるものの4日間通して観客を迎え入れられる状況にある。
岸和田競輪場は昨年度で大規模改修の第1期工事が完了。
正門(府道204号線側)、南門(南海本線・春木駅側)がリニューアルされ、名称を東西対抗戦が売りの宮記念杯に合わせて正門を東門、南門を西門に改めた。
真っ白なパンチングメタルボードの壁がおしゃれで映える。
岸和田競輪場・西門
西門前には芝生が敷き詰められた空間もあり「地元の方が散歩やキャッチボールなどで利用している姿を良く見かける」と競輪客以外も競輪場に訪れ、開催時も若い観客が増えており効果は絶大だ。
岸和田で宮記念杯が行われるのは2年連続7回目で来年も開催が決定している。
昨年はS1として出場した古性が今年は栄光のグランプリユニフォーム1番車をまとって凱旋する。
「古性選手がグランプリ、年明け最初のGⅠも優勝。ダービーは脇本(雄太)選手が勝って流れは完全に近畿へ来ている」。
今年、ホームバンク岸和田で古性が走る姿を見ることができるのは今回だけ。
貴重なシリーズだ。
大阪からは南修二、稲川翔、神田紘輔、岡崎智哉計5人が参戦する。
「古性選手の活躍が刺激になって大阪をはじめ、近畿の選手で競ってもらって全体のモチベーションを上げてくれるでしょう」と今年のGⅠ大会3連続で近畿勢の優勝に期待を寄せる。
岸和田競輪 ナイター照明
7月からはついに岸和田本場でミッドナイト競輪の開催も決まっている。「収益を上げて競輪ファンを拡大する。魅力ある開催でアピールを続けていきたい」
古谷所長は生まれも育ちも岸和田、だんじりを愛する生粋の岸和田人だが事業所の配属になる以前は競輪を見たことはなかったと言う。
その所長が競輪に魅了されたのは「音」。
シャーという車輪が風を切る音に心を奪われた。
「臨場感、の一言です。画面では伝わらないあの音を聞きに本場に来ていただきたい」。
スタートから赤板前くらいまでの静粛の中で車輪の音を聞きながらワクワクを高めたい。
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