【夕刊フジ】競輪のGⅠ「寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」開幕・グリーンドーム前橋が激熱!
2022.10.20
夕刊フジ 10月19日発行号
競輪のビッグレースである「第31回寬仁親王牌・世界選手権記念トーナメント」(GⅠ)は20日から23日までの4日間、群馬県前橋市の前橋競輪場で開催される。
前橋競輪場は「グリーンドーム前橋」という全天候型の室内多目的アリーナでもあり、競輪開催を筆頭にさまざまな催し物が行われている。
また、とある趣味を持つ人々からは「聖地」として呼ばれることもある。
そんなグリーンドーム前橋の魅力を紹介する。
周辺の緑と調和した色彩が印象的なグリーンドーム前橋
ミュージシャンのライブで「3大ドームツアー」と表されることがある。
3大ドームとは正式な定義はないが、グリーンドーム前橋では安室奈美恵さん、ゆず、B’zなど、そうそうたるアーティストが舞台を踏んでいる。
「1990年代にはB’zが全国ツアーのスタート会場に使ってくれました。
特に97年はB’z初のドームツアーということで、スケールの大きなステージだったのが印象に残っています。
2011年に高松宮記念杯を開催したときには、開催の直前にライブを開いたゆずが、高松宮記念杯の〝のぼり〟を自転車に掲げてステージ上を走り回って宣伝に一役買ってくれました」と思い出を語るのは足かけ約20年、前橋市産業経済部公営事業課に所属する羽鳥申一公営事業課長だ。
バンク上から吊り下げられている巨大なスピーカーはロンドン五輪開会式でも使用された約7億円の一流品で音響設備は抜群だ。
前橋市産業経済部公営事業課・羽鳥申一公営事業課長
ドーム内3階には「ドームステーション」があり、パソコンが常備されている。
そこで今年5月、競輪選手をゲストに招き「eスポーツ体験」が実施された。
そのため、現在はeスポーツ関連の問い合わせが多く「ゆくゆくは世界大会ができれば」と夢も膨らむ。
育成シミュレーション、音楽ゲーム「アイドルマスター」のイベントが2018年に開催されグリーンドーム前橋と前橋市は「アイマスの聖地」として知る人は知る存在だ。
「ドーム前の駐車場での出店では数千万円という売り上げがあったと聞きました。また、大勢の人が市内の飲食店などに立ち寄って、経済効果も大きかったです」
コンサートでは雰囲気が一変するグリーンドーム前橋
もちろん、地域住民にも身近な存在であり、毎年、成人式も行われている。
夏には「こどもたちの笑顔で日本を元気に」と銘打って「ふわふわフェスティバル」という子供が喜ぶイベントも開催。
コロナ禍でここ3年は中止になっているが、キャラクター、戦隊モノショーやふわふわ遊具を多数そろえた遊び場、上州の飲食、物販など多彩な内容で多くの人を集める。
グリーンドーム前橋の建設費184億円はすでに完済しているが「億単位」という維持費、修繕費がかかる。
それを競輪の収益で賄い、さらに競輪場開設1948年から累計で約780億円、昭和40年代には一般会計の10㌫以上、平成5(1993)年のピーク時には45億円、近々では年間3億円を市の財政に繰り入れている。
羽鳥課長はこのドームを「地域に愛される施設」にしたいと常日頃考え、議会答弁でもそう発言しているという。
「せっかくドームなのでその利点を生かしたい。単純に競輪場、イベントホールということではない」
収益を稼ぐためには競輪場である必要があり、社会貢献も含めて音楽イベント、子供むけのイベントで大勢の人が集う場所にしていきたいと願っている。
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