【夕刊フジ】『KEIRINグランプリ』が発祥の地に帰ってくる 立川市公営競技事業部・福家賢三事業課長に聞く

2023.12.27

夕刊フジ 12月27日発行号掲載

 

輪界の大一番が発祥の地へ―。

今年のベスト9が激戦を展開する「KEIRINグランプリ2023」(GP)は30日、東京都立川市の立川競輪場で開催される。

優勝賞金は公営競技界最高額の1億3700万円(副賞含む)。

1985年に第1回大会が行われたグランプリが4年ぶりに立川に帰ってくる。

立川市公営競技事業部・福家賢三事業課長に立川競輪を語っていただいた。

 

立川競輪場全景

 

KEIRINグランプリは1985年に立川で第1回大会を開催、全39回中21回が立川で行われることで〝グランプリといえば立川〟のイメージが強い。

「立川にグランプリが4年ぶりに戻ってきました。発祥の地という強い思いでグランプリを盛り上げていきたいです」と福家課長も力が入る。

 

立川競輪場は1951年10月に開場。

KEIRINグランプリを中心にファンには多くのドラマを提供してきたが、立川市の財政にも大きく寄与。

2022年までの累計で約1334億円を市の財政に繰り入れ、立川駅前の整備のほか、クリーンセンターたちむにぃなど市民生活の向上のために幅広く使用されている。

 

2012年には「市民に愛される」「安定的な事業収益を確保できる」「防災機能を強化する」の3つのコンセプトを盛り込んだ「立川競輪場施設改修基本計画」を策定し、施設のリニューアルに取り組んでいる。

2016年に竣工した第1期工事では、メインスタンドの一部がリニューアルされたほか、第4コーナー横のスタンド跡地には芝生の広場「市民の丘」が誕生。

丘の上からはバンクはもちろん、JR中央線の高架橋も見える絶好のパノラマを誇る。

市民の丘は競輪開催中はもちろん、非開催日でも入場料なしで利用することができる。

「近隣の方のお散歩コースになっていて、非常に喜ばれています」と福家課長は説明する。

 

市民の丘

 

また、今大会に合わせて特別観覧席、走路、大型ビジョンも改修。

中央スタンド2階にある特別観覧席は座席を652席から304席(車いす対応4席)に減らしてシングル化したため、一席スペースが広くなり快適度がアップ。

個別シートにはそれぞれ19インチモニター、コンセント、USBポート(タイプC)を完備。

2階という低い位置でバンクが目の前なので迫力あるレース展開が感じられる。

天井や壁なども張り替えられ、通路にはデジタルサイネージ(情報を発信するデジタル看板)が設置された。

 

特別観覧席

 

走路はウォークトップ(バンクの舗装面の劣化をおさえ、保護するアスファルト)の塗布工事が行われた。

大型ビジョンはLEDパネルが更新され、さらに見やすくなった。

 

グランプリ終了後に行われる2期工事ではメインスタンドに隣接する事務所棟などを取り壊し、盆踊りやフリーマーケットなど幅広く利用できる市民の憩いの場として活用できるスペースがさらに増える。

2期工事に向けて福家課長は「訪れた方が競輪場の施設はきれいだし、生の競輪は迫力があって楽しかったと思っていただけるように。これからはご家族連れやカップルの方にも気軽に来ていただき、皆さんに愛される施設にしたいです」と、将来像を話してくれた。

 

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