【夕刊フジ】3月20日から第9回ウィナーズカップ(GⅡ)開催!伊東温泉競輪場・福西淳所長インタビュー
2025.03.18

夕刊フジ 1月18日発行号掲載(一部加筆)
伊東温泉競輪場(静岡県伊東市)で3月20日から23日まで、同場では2020年以来となるビッグレース「第9回ウィナーズカップ」(GⅡ)開催に合わせて、大会を主催する伊東市観光経済部公営競技事務所の福西淳所長に、伊東市における競輪事業の位置づけや将来像について話を聞いた。
緑あふれる伊東温泉競輪場
伊東温泉競輪場は1950年9月16日に開場。2014年12月からは全国で12場目となるナイター開催も実施するなど、その売り上げは市の財政に貢献している。
「競輪の売り上げは小中学校の施設改修の教育費、道路改良工事に役立てられていましたが、ここ数年は小中学校の電子黒板設置や幼稚園の空調設備の整備など未来を担う子どもたちのため教育費に重点を置き、役立てています。また、活力あるまちづくりのためにプレミアム商品券の費用としても活用されています。
今年度は5億円の繰り出しを予定しています。伊東市では一般会計でも競輪事業収益金活用基金を作って〝見える化〟しています。競輪の売り上げが子どもたち、福祉のために役立っているということを知ってほしいですね。そのPRとして、小野達也市長が『競輪事業の収益が教育などに役立てられている』と発信しているのも大きいですね」
毎年1月に伊東市で開催されるマラソン大会「伊東オレンジビーチマラソン」にも登場するなど市民から親しまれるキャラクター「ミカリン」は伊東温泉競輪のマスコットだ。
「ミカリンは伊東温泉競輪場で誕生した競輪のキャラクターなんですが、今はその枠を飛び越えてしまいました。ミカリンを伊東市の公式キャラだと思っている市民の方も多いです。
ミカリンの名前は1998年に公募しました。競輪のリンと水兵さんの格好をしているのでマリンのリンが由来です。マリンのほうは見た目ですぐわかるのでみなさん、知っているんですが、競輪のリンであることも知ってほしいですね」
オレンジビーチマラソンを走るミカリン
伊豆市の日本競輪選手養成所から近い立地であるため養成所とのかかわりも深い。
「養成所の候補生がプロデビューする直前に参加実習や本場開催中にお客さんの前で模擬レースをする場として伊東温泉競輪場を提供させていただいています。
前検日の受付から始まり、検車での自転車チェックを受けて指定練習という一連の流れを本番同様に行います。昨年3月には卒業記念レースも伊東で開催しました。競輪の未来のために協力していこうという形ですね」
伊豆市を拠点とする自転車のナショナルチームに収益の一部を提供する大会「ジャパンカップ(JC)×HPCJC(ハイ・パフォーマンス・センター・オブ・ジャパン・サイクリング)」も初回は2021年11月に伊東温泉競輪場で実施された。
「『一生懸命頑張ってるナショナルチームへの援助の部分で何かお手伝いできないか』と。赤字を出すわけにはいかないので収益から100万~200万円程度ですが『JCというスーパーFⅠならいくらか援助できるのでは』と思いまして。まずは伊東で開催して『次のJC開催場に引き継いでいただければ』と思いました」
競輪界全体を意識した施策が打ち出せたのは、福西所長の公営事務所在籍歴が長いこともありそうだ。
「1998年に初めて配属になり、まずは5年。その後、他部署に異動になりましたが2007年に戻ってきました。所長に就任して今年で10年目です。長く競輪に携わっている者として『業界にお役に立てれば』と「JC×HPCJC」の実現では関係者とお話しして協力をしていただくことができました。
とはいえ、HPCJCといっても何のことかわからないじゃないですか? まずは『HPCJCとは何か』というチラシも作りましたね。『自転車競技のトレーニングセンターが伊豆にあってそこで選手が五輪などの国際大会でのメダルを目指して練習して頑張っている』と。
世界と戦うためには機材の充実などお金がかかるんですよね。少しでもそこを支援して有効に使ってもらってそれでメダルを取って選手が輝いてくれれば、ファンも関係者も喜ぶし、業界も盛り上がる。微力ですがそのお手伝いができているのかなと思っています。ナショナルチームの選手も練習の後に伊東までやってきてトークショーなどで協力してくれます」
3月20日から23日まで実施される「ウィナーズカップ」(GⅡ)は伊東では初開催となる。
「選考基準によって若手の自力選手の参加が多くなる大会ですので、3・3バンクの中でも直線が長めの伊東バンクでスリリングな迫力のあるレースが展開されると期待しています。
恒例の軽自動車プレゼントも行いますし、競輪ファン向け、ファミリー向けの趣向を凝らしたイベントも数多く予定しております。春の伊東温泉競輪場へぜひお越しください」
大会終了後にはメインスタンドなど施設改修を行う予定だ。
「お客さまにより快適に楽しんでいただけるよう坂道をなくしたバリアフリーな施設に生まれ変わる予定です。まずはバンクを残しつつ、スタンドを壊して仮の審判棟を建てて本場開催を行いながら改修し、バンク改修の間、半年から1年弱だけは本場をお休みするという形を計画しています。
改修後にはまだ開催したことのないGⅠの実施も視野に入れたいです。また、外向け場外発売所も完備してナイターなどの場外発売も今以上に充実させたいです」
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