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<後編>すでに決勝常連!伸びしろたっぷりの124期・宇野紅音【松本直のガールズケイリンちょっとイイ話】

特別企画 2024.05.03



“ミスターガールズケイリン”の異名を持つデイリースポーツ・松本直記者しか知らない、ガールズ選手の秘話や“いい話”を紹介します。



■前編はコチラ



宇野紅音は2022年の春、日本競輪選手養成所に入所。

目標は「在所成績10位以内、記録会でどの種目でもいいから1回は1位を取る」。


練習グループはHPD(ハイパフォーマンスディビジョン)に入り、ナショナルチームの科学的トレーニングが多かった。

松井優佳熊谷芽緯と同期3人で厳しい練習を乗り切ったと振り返る。


「優佳さんは寝ていることが多かったけど、私と芽緯ちゃんはよく踊っていましたね(笑)。たまに優佳さんも一緒に遊んでくれた。HPDの練習はキツかったけど、3人だったから乗り切れたと思います」



厳しい練習の成果もあり、在所成績は4位、第2回の記録会の400メートルで1位。自分自身で立てた目標をクリア。

卒業記念レースは決勝進出こそ逃したが、充実した1年間の養成所生活をやり切った。


デビューに向けて岐阜に戻ると、いきなり壁にぶつかった。師匠から「全然強くなっていないじゃないか!」と怒られてしまったそうだ。


「師匠は物足りなかったんだと思います。期待をしているからこそ強い言葉で叱咤激励してくれたんだと思います。でも当時の自分は気持ちが弱かった。そんな気持ちの中でルーキーシリーズのデビュー戦だったので散々の結果になってしまいました」


4月30日から始まったデビュー戦の宇都宮は4着、6着、3着で予選敗退も、その後の四日市、福井は決勝進出と盛り返したが、在所4位で期待された宇野紅音の船出は厳しいスタートだった。


先輩たちとの対戦は7月からスタート。月初めの大垣は7着、4着、4着。その後も大敗が続き、気持ちがすさんでいってしまった。

「養成所を卒業してからどんな練習をしたらいいか分からなくなっていたし、結果も出なかった。同期が頑張って結果を出しているレースを見て、どんどん落ち込んだ。

このままじゃクビになっちゃうとも思ったし、部屋を真っ暗にして泣いている時期でした」


先輩の加藤恵


7月の本格デビュー後、決勝に乗れない、1着が取れないともどかしい時期が続いたが浮上のきっかけは10月の前橋開催。予選2走で5着、2着。決勝進出を決めると、優勝した藤田まりあのまくりをぴったり追走して準優勝。ようやく存在感を示した。


前橋で決勝に乗ると、その後は4月のいわき平まで15場所連続で決勝進出を決めた。

今年に入ると3月の松阪で初白星をゲット。4月のいわき平で2勝目を積み上げ、今後の飛躍が期待される。


「デビューしたときはどうなるかと思ったけど、レースに慣れてきたことが一番大きいですね。まだまだ足りないところばっかりだけど、成長できていると思う。

昨年の11月から同期の熊谷芽緯ちゃんが冬期移動で岐阜に来てくれたことも大きかった。一人だとなかなか練習に身が入らないこともあるけど、芽緯ちゃんがいると前向きになれる。芽緯ちゃんは先行選手なので、一緒に練習をすると、自分にとってプラスになることが多い。オフを一緒に過ごせることも楽しかった」と話した。


熊谷と宇野


4月の松山は強豪がそろう開催で久しぶりに決勝進出を逃したが収穫は多かったと振り返る。

児玉碧衣さん、山原さくらさんはやっぱりすごかった。特に児玉碧衣さんのスピードはえぐい。何か盗めることはないかといろいろ見ていました。アップの仕方とか参考になることが多かったので実践していきたい。

太田瑛美さんには自転車のセッティングについて教えてもらいました。ガールズケイリンに入るまで、先輩たちは怖いという先入観があったけど、今は開催に参加するたびにいろんな先輩と話をして、自分の成長につなげていきたいと思っています」


124期の同期と。写真左から、宇野、木下宙神戸暖稀羽


今後の目標は明確。来年のGⅠ・オールガールズクラシックの開催地は生まれ育った岐阜。走り慣れたバンクでのビッグレース開催が決まった以上、絶対に出場権を勝ち取りたい。


「岐阜のオールガールズクラシック、出たいですね。第1回の松戸大会はテレビで見ていた。前半のシリーズ戦で同期のみんなが活躍していたのは刺激になった。今年は自分も久留米のシリーズ戦を走れる。そこで優勝できたら最高。

あとは来年のオールガールズクラシックに出たい。賞金の積み重ねなので、レースを休まず走って、賞金を稼いでいきたいですね。GⅠに出られれば佐藤水菜さんにも会えるはず。私の目標の人は佐藤水菜さん。フォーム、走り方がカッコいいし、誰も勝てないような圧倒的は脚力を持っている。少しでも追い付けるようになりたい。

課題はまだまだ多いけど、頑張る。一番はメンタルを強化すること」


デビュー当時はガールズケイリンの戦い方がわからず、落ち込んでしまったが、同期の活躍に刺激を受けて、やる気スイッチが入った。

地元でのGⅠ開催は競輪選手にとって一番モチベーションが上がること。まだまだ伸びしろたっぷりの宇野紅音の挑戦は始まったばかりだ。



宇野紅音 Akane Uno



誕生日:2003年12月20日

身長:156.0cm

期別:124期

登録地:岐阜



松本直 Suguru Matsumoto



誕生日:1979年5月1日

所属:デイリースポーツ(競輪記者歴13年)


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