郡司浩平選手

2023.01.31

競輪界最強の9選手 “S級S班”。

約2,200名いる競輪選手の中で「GⅠ優勝」と「獲得賞金」でその座を勝ち取った者だけが君臨できる競輪の最上位ランクです。

 

2023年S級S班の9選手をインタビューで紹介します!

第1回目は、郡司浩平(ぐんじ・こうへい)選手です。

 

 

 

野球に熱中した少年時代

 

兄貴と妹の3人兄妹で、親父が元競輪選手(郡司盛夫さん)です。

兄貴や友達の影響で小学生から野球を始めました。

リトルリーグでは日本一を経験しました。

もちろん小さい頃は、プロ野球選手に憧れていましたが、中学生くらいになると自分の実力も分かってきますし、「プロを目指す」というより好きでやっている感じでしたね。

 

競輪への道を考え始めたのは、高校3年になってからです。

消防士か警察官を目指すか、専門学校に行くか…

 

特にやりたいことも無かったので、親父に「(競輪を)やってみたい」と話してみたんです。

でも、「中途半端にやるな、よく考えてから決めろ」と言われました。

親父は以前、兄貴を競輪選手にしようと自転車に乗せたんですが、すぐに断念された経験があったんです。

 

野球は高3の夏の大会までやり切って、本気で競輪選手を目指す決意をしました。

それで、親父と師弟関係になりました。

大会が終わった翌日から自転車の練習を始めて、競輪学校(現:日本競輪選手養成所)には、二度目の受験で合格できました。

2011年にデビューしてからも、しばらくは親父に付きっきりで練習を見てもらっていました。

 

 

親父は2018年に引退して、現在は競輪場で働いています。

だから今は、仕事の合間にバンクでバイクを引いてもらったりもしています。

 

自分は期が変わるごとに昇級・昇班して、2年でS級に昇級できました。

2017年にGⅡ初優勝、2019年にはグランプ初出場と、順調に上がってこられたと思います。

 

父・盛夫さんと

 

 

板に付いてきたS級S班

 

自分はここまで何かを変えたり、何かキッカケがあって強くなったという感じではないんです。

地道にやってきただけです。

「日々の積み重ね」や「気持ちの持ち方」だけを崩さなければ、どんな立場でも気負わずできるようになってきました。

 

S級S班になった1年目は、「SSだからこうしなきゃいけない」などと意識する部分はあったんです。

でも、もう4年目。

その“良し悪し”が判断できるようになってきましたし、「だいぶ板に付いてきたのかな」と自分でも思います。

 

レースや練習方法、自転車のことなど、いろいろと聞かれることが多くなりました。

「周りに意識される存在になっていること」を感じます。

 

 

 

自分の思う長所

 

良く言えば“努力家”です。

自分で言うのも何なんですけど…笑

 

悪く言えば“心配性”なんです。

もちろん「目標達成のため」や「強くなるため」に前向きな気持ちでトレーニングをしていますが、「やらないと弱くなっちゃう」という気持ちも常にあります。

 

 

レースでは気合が入りますし緊張もしますが、それに動じることはありません。

プライベートでも同じで、“常に変わらないところ”も長所と言えるかもしれないですね。

人間なので気分が乗らない時もありますし、続けることも難しいです。

それで「やめておこう」となることは、今まで一度も無かったです。

「地道に続けられている」と思います。

 

競輪はオフシーズンが無く、グランプリが終われば、またゼロからのスタートです。

なるべく波を作らないように、1年間やっていきたいと思っています。

 

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