【注目の新人選手】競輪・自転車競技の二刀流 森田一郎選手(埼玉県・125期)

2024.06.12

男女合わせて約2,400名いる競輪選手には、さまざまな経歴や趣味を持った選手がいます。『推すスメ!選手インタビュー』では選手個々のプロフィールを、インタビューを通してひもといていきます。

 

今回は2024年にデビューした注目の新人選手を紹介します。

埼玉県・125期の森田一郎選手は、埼玉県越谷市出身の23歳。高校から自転車競技を始めるとケイリンの面白さに魅了され、自転車競技の強豪・朝日大学に進学。大学4年生の時にはケイリンで国体(現・国民スポーツ大会)優勝、インカレでは準優勝という結果を残しました。

日本競輪選手養成所ではHPD(ハイパフォーマンスディビジョン)でトレーニングに励み、卒業記念レースで優勝。現在は自転車競技のナショナルBチームにも在籍し、競輪と自転車競技どちらも今後の活躍が期待される新人選手です。

そんな森田選手に、これまで歩んできた道のりや今後の目標、プライベートの楽しみ方も聞きました!

※世界で活躍できる選手を育てることを目的とした日本競輪選手養成所内の育成グループ。素質のある選手候補生を選抜し、ナショナルチーム選手と同様の環境でトレーニングを実施。将来国際大会で活躍する選手の強化育成と発掘を行う。

 

 

 

先輩のケイリンを走る姿がカッコよくて

埼玉県越谷市出身で、7歳上の兄がいます。両親が車やバイクが好きだったので、その影響で僕も小さい頃から乗り物が大好きでした。小学5年生から中学1年の途中までは、父と一緒にオートバイ競技のモトクロスをやっていました。

中学の部活はソフトテニス部に入ったのですが、センスが無くて全然ダメでしたね(笑)。

ソフトテニスをやってみたものの「やっぱり乗り物に乗るのが好きだな」と思うようになって。それで、身近で一番速い乗り物が“自転車”だったので、高校からは自転車競技を始めようと決めました。

(埼玉県立)杉戸農業高校に入ったのですが、自転車競技部は部員が2〜3人しかいない小さなチームだったんです。他校との合同練習が増えて、徐々に力をつけられました。

 

 

部活を始めた当初はロードレースの種目を練習していましたが、「自分には向いていない」と感じていたんです。それに、2つ上の先輩がケイリンを走る姿がすごくカッコよかったのもあって、追いかけるように僕もケイリンに取り組むようになりました。ケイリンは速さだけでなく、戦術も重要であるところに魅力を感じ、どんどんハマっていきました。

高校時代、関東大会は優勝できましたが、全国大会では歯が立たず…。「ここで(自転車競技を)辞めるよりは、大学でもう一度しっかり取り組んで結果を残してから辞めよう」と思い、朝日大学に進学しました。

 

関東大会の表彰にて。上段中央が森田選手

 

 

先輩の太田さんや中野さん

将来について「競輪選手という選択肢」は、なんとなくですが頭の片隅にありました。でも、「自転車競技でしっかり結果を残して、区切りをつけたい」という気持ちのほうが強かったんです。そのおかげで、大学4年生の時にケイリンで国体優勝、インカレでも準優勝することができました。

自転車競技とずっと向き合っていたので、だんだん自転車以外のことが見えなくなってきたんです。それで、競輪の道に進むことを決意し、日本競輪選手養成所を受験しました。

養成所の第2回記録会の後、HPDへの参加を打診されました。競輪に専念しようと思っていたので迷いましたが、「自分にとって大きなチャンス」だと思い、その後HPDで練習していました。

養成所を卒業してからは、ナショナルチームのBチームに在籍させてもらっています。先輩の太田(海也)さんや中野(慎詞)さんには、“かける思い”のレベルの違いを痛感しています。

僕は自分で「練習でも、しっかり目標や“思い”を持って取り組むほう」だと思っていましたが、お二人は“その思い”が全然違いました。

脚力はもちろんですが、メンタル面、レース前の集中力、ゾーンへの入り方など、挙げたらキリがないんですが、自己管理する能力が本当にすごいんです。

そんな、ものすごい緊張感のある環境で、毎日モチベーション高く練習に取り組んでいます。まずは、『ネーションズカップ』に出場することが目標です。

 

 

デビュー戦の『競輪ルーキーシリーズ2024』の平塚開催では、僕が得意な『ここぞ!のところで発進する“まくり” 』を出すことができました。3日間ともに“ライン”でのワンツーを決めて、完全優勝することができて良かったです。

レースが終わったあと、「賞金、取ってくださーい!」と声をかけられて、「そうか、走ったらお金をもらえるんだ!」と感動しましたね(笑)。初めての賞金で、親を食事に連れて行き、師匠にはウイスキーをプレゼントしました。

 

今後は早くS級に上がること、兄弟子の森田優弥さんや埼玉の偉大な先輩方の“前”でGⅠを走ること、そして『KEIRINグランプリ』で優勝することが目標です!

一生懸命戦うことしか僕にはできませんが、一つ一つのレースを大切に走り、ファンの方々の車券に貢献できるように頑張ります。応援よろしくお願いします!

 

 

森田一郎 Ichiro Morita

 

2001年2月1日生まれ、埼玉県越谷市出身
身長171.5cm
登録地は埼玉県、ホームバンクは大宮競輪場

2018年 高校3年:関東大会優勝
2019年 朝日大学に入学
2022年 大学4年:国体のケイリンで優勝、インカレのケイリンで準優勝
2023年 日本競輪選手養成所に入所
2024年 125期として競輪選手デビュー

 

最近ハマっていることは、サウナとコーヒーです。

 

 

サウナは近くの銭湯に行ったり、テントサウナを持っている先輩たちの集まりに参加させてもらっています。新田(祐大)さんのサウナ会にもお邪魔させてもらったのですが、皮膚が痛くなるくらい熱かったです(笑)。新田さんのこだわりが詰まったテントサウナでした。

コーヒーは、豆を買ってきて自分で入れています。伊豆にはコーヒー豆を売っているお店がたくさんあるんですよ。僕はエチオピアコーヒー、コロンビアのクレオパトラなどが好みでした。少し酸っぱい感じの浅煎りのコーヒーが好きですね。

体を疲労させないために、あまり外出することはできませんが、カフェに寄ってコーヒーを飲む時間が、リラックスできて心も休まります。

 

 

たくさんお金を稼いで、車を買いたいです!

目標としている車は、マツダのサバンナRX-7です。最近は、旧車がすごくカッコよく見えてきて…!その中でもRX-7は街中でもあまり見たことがないし、買えたらいいなあと思っています。

 

■詳しいプロフィールと出走情報はこちら

    この記事が気に入ったら
    いいね! してね。

    その他の推すスメ!選手インタビュー

      おすすめの記事