デイリースポーツの競輪記者・松本直さんによるコラム「松本直のガールズケイリンちょっとイイ話」。106期・栃木県所属の青木美優選手を特集。高校までは空手に勤しみ、適性試験で競輪学校に合格。最愛の母の死でどん底の時期を救ってくれたのは、同期や地元栃木の選手たち。感謝を忘れず、初優勝を目指します。

青木美優 亡き母の天国からの応援を背に、予選初白星へ!

2021.11.09

栃木県足利市出身。

2つ上の兄の影響で6歳から空手を始める。

 

 

高校は宇都宮市内の宇都宮文星女子高校へ進学し、部活動に打ち込んだ。

高校3年間は空手一筋の生活だった。

 

3年生のとき全国空手道選手権大会の高校生の部で2位に入ると、空手はやり切ったという感情になった。

 

進路を考えたとき、もちろん大学進学は考えた。

空手を続けることも考えたが、出場したかった大会に出られて、結果も残せたことで燃え尽きていた。

 

そんなとき、元ボートレーサーの母から「ガールズケイリンはどう?」と声をかけられた。

 

母と一緒のボートレーサーの道もあったが「脚が太かったし、なにより食べることが好きだった。ボートレーサーは向いていないでしょう」と笑いながら話した。

 

青木が物心つく頃、母はもうボートレーサーを引退していたそうだが、小さなころ母と一緒にモーターボートに乗った記憶はあると教えてくれた。

 

 

日本競輪学校(現・日本競輪選手養成所)の試験は1回だけと決めて適性試験で受験した。

 

空手の実績が評価され、1次試験は免除。

2次試験からとなったが、試験会場に行くと驚いたそうだ。

 

「106期の適性組は小林優香ちゃんに奥井迪さん、金田洋世さん(引退)、高橋千秋さん(引退)。

この人たちと一緒に試験を受けて合格する自信はなかった」

 

しかし試験は合格。

晴れて日本競輪学校106期生として入学する運びとなった。

 

 

ガールズケイリンを目指した空手少女は自転車経験がゼロ。

栃木支部にあいさつへ行くと師匠の江連和洋を紹介された。

 

「初めて江連さんに会った時の印象?

びっくりしましたよ。

体は大きいし、日焼けで黒かった。

でも話をしていくうちに親身になってアドバイスをしてくれた。

とても優しい師匠です」

 

師匠の江連は免許のない青木のため、授業が終わる時間に迎えに行き、一緒に練習をして、寮まで送り、クリスマスには青木だけでなく部活の寮のメンバーの分までチキンを買ってプレゼントしてくれたそうだ。

 

師匠の江連和洋

 

 

日本競輪学校(現・日本競輪選手養成所)時代は慣れない自転車生活に苦しんだ。

 

タイムが出ず、卒業できるかギリギリの状況だったが、同期の支えのおかげで何とか乗り切り、無事在校15位で卒業を果たした。

 

同期の宮安利紗(中央)、高木真備(右)と“106期”ポーズ

 

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