男子ケイリン / 新田祐大選手
2018.11.01
今年6月、日本オリンピック委員会は「東京オリンピックの金メダル獲得目標を史上最多の30個に設定した」と発表。
自転車競技『ケイリン』は、東京オリンピックでメダル獲得を十分狙える種目であるのをご存知だろうか?
東京オリンピックの『ケイリン』の走行距離は1500メートル。
1周250メートルのバンクを6周する。残り3周になるまでペーサ(誘導車)の後を追走しなければならない。
ペーサは時速30kmから徐々にペースを上げ、時速50kmで残り3周になると離脱。
そこからレースがヒートアップし、時速は70kmにも到達。最後の最後まで激しく、手に汗握る展開が魅力だ。
おそらく2020年、脚光を浴びることになるであろう『ケイリン』の魅力について、現在、競輪選手の頂点「S級S班」でありながら、今年のアジア大会男子ケイリンで銀メダル、ロンドンオリンピックの出場経験を持つ新田祐大選手に話を聞いた。
多くの人に自転車競技を知ってもらいたい
僕たちがやっている『ケイリン』のルールは至ってシンプルです。
誰が一番最初にゴールラインを駆け抜けるか、駆け抜けた順番で順位が決まります。
陸上や水泳と違うのは、決められたレーンが無いということです。
――圧倒的なスピードを体感して欲しい
『ケイリン』の魅力の1つは、その圧倒的なスピードです。
ほとんどの人が1度は乗った経験がある自転車で、ほとんどの人が出した事の無いスピードでバンクを駆け抜ける迫力を見て欲しいです。
――ゴールするまで気が抜けないレース
他の競技と違って、いくら実力があって“持ちタイム”が良い選手でも、勝つということが出来ないのが『ケイリン』です。
レース中に繰り広げられる駆け引きやポジション争いなど、ゴールするまで誰が勝つかわからないんです。
レースをしている選手はもちろん、見てる側も“ハラハラドキドキ”最後まで気が抜けない、エキサイト出来るのも『ケイリン』の魅力です。
オリンピックで決勝まで進めれば、全員にメダル獲得のチャンスがあるということです。東京オリンピックがキッカケとなって、より多くの人に『ケイリン』を含めた自転車トラック競技を知ってもらいたいです。
【オリンピック出場は狭き門】
男子『ケイリン』に出場できるのは最大2名。
その“たった2名”の狭き出場枠を獲得するため、選手たちはトラックワールドカップと世界選手権に参戦する。
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