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KEIRIN報知 9月号

2019.10.02

※この記事は2019年9月26日付けのスポーツ報知に掲載されたコラム「KEIRIN報知」です。

 

 

競輪選手養成所記録会 

日本競輪選手養成所(静岡・伊豆市)で9月2~4日の3日間、「第2回卒業認定考査兼記録会」が行われた。

女子9期生(118期生)では会社務めの経験がある永塚祐子(33)=神奈川=が、女子7人目となる、優秀なタイムをマークした選手候補生に与えられるゴールデンキャップを獲得。

将来のガールズケイリンを担う逸材と言われる尾方真生(20)=熊本=は惜しくもゴールデンキャップを逃した。

 

 

◆ ゴールデンキャップに必要な女子設定タイム

4種目(200フライングダッシュ(FD)、400メートルFD、500メートルタイムトライアル(TT)、2000メートルTTのタイムが特別に優秀な候補生に与えられる。
200メートルは12秒30以内、400メートルは25秒50以内、500メートルは38秒30以内、2000メートルは2分41秒50以内と定められている。

 

 

期待の20歳が200メートル11秒62新記録

大学合格蹴り技能一発合格

気温27度。
ほぼ無風の絶好のコンディションで行われた「第2回記録会」最終日。

初日の200、500メートル、2日目の400メートルのタイム測定で、ゴールデンキャップ獲得に王手をかけていた尾方。
残るは2000メートル。
第1回記録会(5月)でもリーチをかけていたが、この2000メートルは2分53秒70(基準タイムは2分41秒50以内)。
全体の15位と失速した。
人目もはばからず号泣した苦い経験があったからこそ「だから今回は」とリベンジに燃えていた。

 

2000メートルTTで必死にペダルを踏み込む尾方

 

 

号砲と同時に闘志を前面に出して一心不乱にペダルを回した。
最初の1000メートルは抑え気味に走って後半勝負。
頭の中ではそう描いていたが、ゴールデンキャップにかける思いに体が自然と反応。
前半から飛ばした。

結果は…2分44秒23。
全体の3位だが、またしてもゴールデンキャップには手が届かなかった。

 

 

整列中に悔しそうな表情を浮かべる尾方

 

「めっちゃ悔しいです。でも苦手な2000メートルで第1回記録会から約10秒近くのタイムを縮められたし、そこは成長できたのかな」と充実感いっぱいの表情で前を向いた。

 

それでも200、400メートルは1位と常に譲らず、200メートルの11秒62は、石井寛子(東京)が持つ養成所記録の11秒93を上回る新記録を樹立と、好素材なのは間違いない。

 

尾方は中学から陸上競技をはじめ、九州学院高では短距離で活躍した。
その後は管理栄養士を目指して熊本尚絅大学に合格したが、下宿先の寮長だった元競輪選手の長船浩泰(62期=引退)さんの「自転車に乗ってみないか」の何げないひと言で人生が大きく変わった。

本来は大学卒業後の4年後デビューを目指して乗り始めたが「思った以上にタイムが出て。両親にも相談したら『自分の人生だから好きにしなさい』と背中を押してくれて」。
大学合格を蹴ってまで養成所を受験。
技能で一発合格を果たした頑張り屋さんだ。

 

来年7月のプロデビューを目指し、登録地も熊本から福岡に移す。
藤田剣次(85期)に師事してグループの小林優香児玉碧衣らとすでに練習で汗を流している。

「夏の帰省休みでは久留米で碧衣さんとずっと練習した。養成所に入る前は遅いから碧衣さんの前を走れなかったけど、初めて前を回ってもがいてすごく緊張した(笑)」と、ガールズの女王からも認められて着実にレベルが上がっている証拠だ。

 

 

来年2月雪辱&卒業記念Vだ 

でも喜びに浸ったのも一瞬だけ。
「ダッシュや短距離系には自信があるけど、長い距離を踏む力をもっと底上げしたい。第3回の記録会(2月)でゴールデンキャップを獲って、3月の卒業記念レースでは優勝してNO.1になりたい」と目を輝かせた。
(平田裕二)

 

◆ 尾方真生の記録

200メートル 11秒62
400メートル 24秒47
500メートル 37秒65
2000メートル 2分44秒23

 

 

 

元OLが獲得 永塚女子7人目にビックリ

早期卒業候補者に

永塚が“大仕事”をやってのけた。
200、400、500メートルと基準タイムを上回り、迎えた最後の2000メートル。
ただひとり2分41秒32と好タイムをマークし、女子7人目となるゴールデンキャップを獲得した。

「正直、私が獲れると思っていなかったので驚いています」とキョトンとした表情が印象的だった。

 

ゴールデンキャップを獲得して教官から表彰される永塚

 

小学から高校まではバスケットボール(フォワード)に夢中になったが、けがにより挫折。
東海大卒業後は「新築のマンションの売買を担当していました」と不動産業に10年間勤務した。
「本格的に自転車に乗り始めたのは昨年の1月。200メートルが一番自信がなくて、400メートルは基準タイムがぴったりだったので、2000メートルを頑張って良かった。でもレースの組み立てとかは全然至らないです」。

早期卒業候補者として選定され、養成所が定める要件を満たし、12月に実施予定の競輪選手資格検定に合格すれば、来年1月(通常は20年7月)にデビューすることになる。

 

◆ 永塚祐子の記録

200メートル 12秒28
400メートル 25秒50
500メートル 37秒47
2000メートル 2分41秒32

 

 

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