デイリースポーツ「KEIRIN屋」ガルコレ112期トリオ特集

2020.09.15

地元で決める 鈴木美教

 

 

鈴木が最高のリズムで地元ビッグレースに臨む。

 

直近は8月静岡、前橋、9月川崎と3場所連続優勝と絶好調だ。

「5月のコレクションが中止になったとき、かなり気持ちがへこんだし、練習のやる気も落ちていた。
でも9月にもう一度開催することが決まったときはテンションが上がりました。
それもホームバンクの伊東ですからね。やるしかないですよ」と感情の高まりが抑え切れない状況だ。

 

ガルコレ初制覇へ準備は万端だ。

「今までのまくりだけじゃ勝てないと思う。
前受けだったり、自分から展開を動かしたり何でもできるようにしたい」と栄冠獲得へスキルアップに余念がない。

 

「伊東から(同時開催の)男子の『共同通信社杯』には(後輩の大石)剣士が出る。
2人で開催を盛り上げられるように練習を頑張る。
お世話になっている伊東で優勝できるように力を出し切ります」と健闘を誓った。

 

 

鈴木美教(すずき・みのり)

1994年9月17日生まれ、25歳
静岡県河津町出身。東京女子体育大中退
164センチ、66キロ

通算成績は237走138勝、2着40回、3着25回(13日現在)

 

 

 

初V視界良好 大久保花梨

 

 

大久保の視界が良好だ。

 

5月に開催予定だったガルコレが中止になると、あいた時間で視力回復手術(ICL治療)を行った。

裸眼で0・01、コンタクトレンズを付けても1・0だった視力は1・5まで回復。

手術の影響で練習できない期間があったため、復帰から数場所は精彩を欠いたが、思い通りの練習ができるようになると、自慢のスピードが戻ってきた。

 

ガルコレ初出場となった8月の『アルテミス賞』(名古屋)は逃げた石井貴子(東京)後位から番手まくり。
梅川梶田舞にまくられて3着に終わったが、存在感は示した。

「名古屋は最高の展開で力を出し切ったけど負けてしまった。
もっと練習して脚力を付けないとダメ。いい経験になりました」と悲観した様子はなく、やる気モードに入っている。

 

「同期の存在は刺激になる。負けないように頑張りたい」と名古屋で敗れた梅川へのリベンジを誓った。

 

 

大久保花梨(おおくぼ・かりん)

1997年12月22日生まれ、22歳
佐賀県鳥栖市出身。私立祐誠高卒
163センチ、65キロ

通算成績は228走106勝、2着50回、3着35回(13日現在)

 

 

 

◆ レース展望

賞金ランク堂々1位 高木が中心

 

今大会は5月のGⅠ『日本選手権(静岡)』で開催予定だったが、コロナ禍で一度は中止が発表。

それでもその後、開催時期を変更してGⅡ『共同通信社杯』で実施されることになった。

中心は高木。
今年は7月のガールズケイリンフェスティバル(平)を含めて14V。堂々の賞金ランキング1位。

石井貴、石井寛は位置取り重視の自在戦で1着を狙う。

梅川はナショナルチームで鍛えた健脚を披露したい。

大久保、柳原はここで優勝すればグランプリ出場圏内に入ってくる。

穴なら地の利を生かす鈴木だ。

 

 

 

◆ 記者の目

同期に追い付け追い越せ

 

個性派の多い112期。

梅川はデビュー当時から先行基本の組み立てでレース脚を鍛えてきた。
今年に入り、その成果が出ている。ナショナルチームに加入したことでさらに脚力がパワーアップしてくるだろう。

梅川が強くなればなるほど、同期も刺激を受けている。
鈴木、大久保も梅川にアドバイスをもらいながら、追い付け追い越せの気持ちで頑張っている。

今開催は出場していないが坂口楓華も現在8連続優勝と絶好調。

年末のガールズグランプリ(平塚)に112期から何人出場できるか注目だ。

(関東競輪担当・松本 直)

 

 

<ガールズ賞金ランキング>
※13日現在。2位の石井貴子は千葉。白抜きは伊東ガルコレ出場選手

 

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