松本記者しか知らないガールズ選手の秘話やガールズ選手の“いい話”を紹介します。
カマした梅田(遥山)夕貴の番手に追い上げ、直線で差し脚を伸ばして1着をつかみ取った。
5月の地元高松戦でも5、7、5着と大敗。
この開催後に師匠から怒られたそうだ。
『何をしたいのかが、わからない』と。
師匠の言う通りですよね。
直接言ってもらえたおかげで、気持ちが変わりました。
何もしないで7着を取るよりも、何かやって7着のほうがいい。
自分の得意パターンで勝負をしようと思いました」
追走技術を生かした走りを徹底して、車券に貢献する機会も増えて競走得点もグングン上がっていった。
高木佑真と橋本佳耶の先行争いを好位でしっかり見極めて、直線では外を踏み込んで一気に突き抜けた。
(ガールズケイリン)コレクショントライアル開催中の谷間の開催でメンバーにも恵まれたんです」
練習バンクにしていた観音寺競輪場の解体のタイミングもあり、師匠大西祐を追いかけて、香川支部から愛媛支部への移籍をしたのだ。
見てくれる人がいるほうが質のいい練習ができる。
愛媛支部にはガールズケイリンの選手も多くいる。
何回も合宿で松山競輪場で世話になっていたこともあったので。
移籍することになりました」
2021年7月久留米から2022年2月小倉まで※1回も決勝進出を外さない安定感を発揮した。
※開催打ち切りになった1月岸和田、2月高知を除く。
2018年が2勝、2019年0勝、2020年3勝だったが、移籍後は2021年が6勝、2022年が9勝、2023年もここまで3勝と着実に力を付けている。
観音寺で練習しているとき、現役選手より、高校生の佐伯のほうが発走機から出るのが速かった。
一芸があるのはプロとしていいことだと思ったから。
あと佐伯が高校卒業後の進路で迷っていた時、動物関係の仕事をしたいって話してくれた。
そのときは『動物関係の仕事は選手を辞めてからでもできると思うよ』って話した。
選手になってから叱ったことは一度だけ。
泣かせてしまったけど、そこから成績が良くなったから良かったのかな。
佐伯には男子の競走得点の半分を意識してと言っている。
男子でGⅠに出るには108点台。ガールズなら半分の54点台がビッグレース出場の目安になると思う。
佐伯にはビッグレースに出られる選手を目指してほしい。
自分も佐伯の競走得点×2に追い付けるように頑張ります」と話してくれた。
今は2台所有している。(Monkey125とJAZZ50)
たまにツーリングに行って気分転換しています」と意外な一面を教えてくれた。
Monkey125
JAZZ50
今年はガールズケイリン初のGⅠレースもスタートする。
佐伯智恵に期待を寄せるファンも多い。
初手で良い位置が取れたときはいいけど、悪い位置になったときの成績が悪い。
今年はこの部分を克服していきたい。
どんな展開になっても車券に貢献できる選手になりたい」と明確な目標を立てている。
そこに切れ味鋭い差し脚が身につけば、もっと1着回数は増えてくるはずだ。
どんな展開からでも突っ込んでくる佐伯智恵に期待をしたい。
身長:159.0cm
期別:114期
登録地:愛媛県
詳しいプロフィールはこちら
松本直 Suguru Matsumoto
誕生日:1979年5月1日
所属:デイリースポーツ(競輪記者歴13年)