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<後編>マーク技術はガールズケイリン屈指 佐伯智恵【松本直のガールズケイリンちょっとイイ話】

特別企画 2023.04.24



”ミスターガールズケイリン”と異名を持つデイリースポーツ松本直記者の人気コンテンツがけいりんマルシェからお引越し!

松本記者しか知らないガールズ選手の秘話やガールズ選手の“いい話”を紹介します。



<前編>はこちら



初勝利はデビュー年2018年11月の和歌山最終日の一般戦。

カマした梅田(遥山)夕貴の番手に追い上げ、直線で差し脚を伸ばして1着をつかみ取った。


選手生活2年目の2019年の前半は、最終日に一般戦回りになることが多くなってしまった。

5月の地元高松戦でも5、7、5着と大敗。

この開催後に師匠から怒られたそうだ。


「師匠は優しい方なのですが、この高松の後は怒られました。

『何をしたいのかが、わからない』と。

師匠の言う通りですよね。

直接言ってもらえたおかげで、気持ちが変わりました。

何もしないで7着を取るよりも、何かやって7着のほうがいい。

自分の得意パターンで勝負をしようと思いました」



師匠からの愛のある激励をしっかり受け取るとレーススタイルを確立。

追走技術を生かした走りを徹底して、車券に貢献する機会も増えて競走得点もグングン上がっていった。


3年目となる2020年1月松阪では初優勝もつかみ取った。

高木佑真と橋本佳耶の先行争いを好位でしっかり見極めて、直線では外を踏み込んで一気に突き抜けた。


「(初優勝は)展開が向いただけですよ。

(ガールズケイリン)コレクショントライアル開催中の谷間の開催でメンバーにも恵まれたんです」


2020年には大きな変化もあった。

練習バンクにしていた観音寺競輪場の解体のタイミングもあり、師匠大西祐を追いかけて、香川支部から愛媛支部への移籍をしたのだ。


「自分は1人だと実のある練習ができないんです。

見てくれる人がいるほうが質のいい練習ができる。

愛媛支部にはガールズケイリンの選手も多くいる。

何回も合宿で松山競輪場で世話になっていたこともあったので。

移籍することになりました」


愛媛支部移籍後は練習環境の充実もあり成績は上昇。

2021年7月久留米から2022年2月小倉まで※1回も決勝進出を外さない安定感を発揮した。

※開催打ち切りになった1月岸和田、2月高知を除く。


1着回数も増えていった。

2018年が2勝、2019年0勝、2020年3勝だったが、移籍後は2021年が6勝、2022年が9勝、2023年もここまで3勝と着実に力を付けている。



師匠の大西祐も佐伯智恵に期待を寄せている。


「佐伯は高校の頃から見ているけど、選手が向いていると思った。

観音寺で練習しているとき、現役選手より、高校生の佐伯のほうが発走機から出るのが速かった。

一芸があるのはプロとしていいことだと思ったから。

あと佐伯が高校卒業後の進路で迷っていた時、動物関係の仕事をしたいって話してくれた。

そのときは『動物関係の仕事は選手を辞めてからでもできると思うよ』って話した。

選手になってから叱ったことは一度だけ。

泣かせてしまったけど、そこから成績が良くなったから良かったのかな。

佐伯には男子の競走得点の半分を意識してと言っている。

男子でGⅠに出るには108点台。ガールズなら半分の54点台がビッグレース出場の目安になると思う。

佐伯にはビッグレースに出られる選手を目指してほしい。

自分も佐伯の競走得点×2に追い付けるように頑張ります」と話してくれた。



オンオフの切り替えも成績アップの秘訣(ひけつ)なのかもしれない。


「趣味は寝ることだけだったけど、コロナ禍をきっかけにバイクの免許を取りました。

今は2台所有している。(Monkey125とJAZZ50)

たまにツーリングに行って気分転換しています」と意外な一面を教えてくれた。


Monkey125


JAZZ50


今年は2月佐世保で自身3回目の優勝を達成。

今年はガールズケイリン初のGⅠレースもスタートする。

佐伯智恵に期待を寄せるファンも多い。


「連対率は高いけど、自力で勝負できる脚がない。

初手で良い位置が取れたときはいいけど、悪い位置になったときの成績が悪い。

今年はこの部分を克服していきたい。

どんな展開になっても車券に貢献できる選手になりたい」と明確な目標を立てている。


マーク技術はガールズケイリン屈指の存在。

そこに切れ味鋭い差し脚が身につけば、もっと1着回数は増えてくるはずだ。

どんな展開からでも突っ込んでくる佐伯智恵に期待をしたい。



佐伯智恵 Chie Saeki



生年月日:1999年3月5日

身長:159.0cm

期別:114期

登録地:愛媛県

詳しいプロフィールはこちら



松本直 Suguru Matsumoto


誕生日:1979年5月1日

所属:デイリースポーツ(競輪記者歴13年)


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