11月21日(木)、小倉競輪場で「第2回競輪祭女子王座戦」決勝レースが開催されました。
「競輪祭女子王座戦」は、2023年に新設されたガールズケイリンGⅠトーナメントのひとつ。優勝者には年末に静岡競輪場で開催される「ガールズグランプリ2024」への出場権が与えられます。
今年最後のGⅠレースを制したのは、佐藤水菜選手!
白の1番車が佐藤水菜選手
スタート直後から太田りゆ選手が先行し、その後ろに石井貴子選手、梅川風子選手が続き周回を重ねます。
打鐘後、梅川選手、久米詩選手がスピードを上げるも、太田選手が先頭を譲りません。しかし最終ホーム、6番手にいた佐藤選手が外から一気に捲り、直線で先頭の太田選手を捉えてそのままゴール!2着に太田選手、當銘直美選手が3着に。
佐藤選手にとって、ガールズグランプリ出場のためには優勝が絶対条件であった本開催。世界選手権金メダリストの実力を見せつける見事な完全優勝で、ガールズグランプリへの切符をつかみ取りました。
◆佐藤選手のコメント
自力とまではいきませんでしたが、ゴールまで長い距離を踏んで優勝することができて嬉しいです。ナショナルチームの活動がオフの期間でのレースでしたが、1か月のオフというのは競技を始めてから初で、練習における自己管理の難しさ、いつもの環境のありがたさに気づくことができました。心身ともにリラックスできたとともに、みなさまのサポートがあってこその練習環境であり自分なのだと、自分自身を見つめ直せるいい期間となりました。
結果自体は優勝できてよかったですが、レース内容や自身の調子に関しては今年の女子オールスター競輪などには及ばなかったと感じています。あと1か月、ガールズグランプリまでに仕上げられるよう早く練習したいです。
(レースの展開について)本当は先頭誘導員の後ろを取りたかったのですが、初手で2番車(久米選手)が自分の後ろを確保するような動きが見えて、そうはさせないようにと動いたので後方になってしまいました。そこからは中団の5番車(梅川選手)を捲り切れたら…とすぐに組み立てられたので、思うような展開にできてよかったです。
自分の直感としては、世界選手権で一緒に戦った梅川選手の強さを体感しているので、まずは「梅川選手を乗り越えられるかどうか」が自身の課題でした。そこを捲り切れれば、あとはゴールに行くだけだと。5番車(梅川選手)を捲り切れたところで、山を乗り越えた感覚があって。あとは外からの追い上げでしたが、それは得意な形なので自分の持ち味を活かせたかなと思います。
(世界選手権金メダル獲得について)自分自身、“世界女王”という地位に見合った人間だとは思っていないのが正直なところです。今回の世界選手権の結果次第で、今後の自転車競技についてはよく考えなければと思っていました。自分にとって色々と難しい大会ではありましたが、結果としては優勝できてすごくよかったですし、この大会を通して自分の力を再認識でき、自分が目指したいものも見えました。来週から伊豆に戻るので、一から作り直してまた頑張りたいと思います。
やっぱりレースで1周先行できたり、「強い」って言ってもらえることはすごく嬉しいことですし、自分自身そこに面白みを感じている部分もあります。そうやって勝ち続けられるような存在でいたい。自分がなりたい自分、理想の自分になることが今の目標です。
静岡のガールズグランプリまであと1か月しかないので、一から基礎を作り直して少しでも前の調子を取り戻したい。ガールズグランプリで連覇できるように戦いたいと思います。
◆ レース結果
1着:1番車 佐藤 水菜選手(114期・神奈川)
2着:3番車 太田 りゆ選手(112期・埼玉)
3着:4番車 當銘 直美選手(114期・愛知)
4着:7番車 石井 貴子選手(106期・千葉)
5着:2番車 久米 詩選手(116期・静岡)
6着:6番車 尾崎 睦選手(108期・神奈川)
7着:5番車 梅川 風子選手(112期・東京)
オッズの人気に応えるように、圧巻の完全優勝でガールズグランプリへの出場権を獲得した佐藤選手。「今回の勝利が恩返しだとは思っていません。年末のガールズグランプリで優勝して、みなさまに恩返しをしたいです」と年末に向けて意気込みを語りました。
ついに出場予定選手7名が決定した「ガールズグランプリ2024」は、12月29日(日)に静岡競輪場で開催。2024年の女王に輝くのは誰なのか、注目の争いから目が離せません!