日刊スポーツ「Girl’s Collection 2020」 尾方真生選手編

2020.09.04

※この記事は、2020年7月29日付けの日刊スポーツに掲載されたコラム「Girl’s Collection(ガールズコレクション)2020」です。

 

 

 

 

 

久留米ガールズから超新星誕生!

 

ガールズケイリン118期生の注目選手を紹介する「Girl’s Collection(ガールズコレクション)」

 

第1弾は、卒業記念チャンピオンに輝いた尾方真生選手(21=福岡)。

 

陸上競技で培ったスピードは、ガールズグランプリ連覇の女王・児玉碧衣選手も一目を置くほど。

5月の小倉ルーキーシリーズから、本格デビューした7月の青森、函館まで3場所連続優勝の快進撃を続けるスター候補生をクローズアップする。

【取材・構成=井上和久】

 

通路を通ってローラー室へ向かう尾方真生(撮影・梅根麻紀)

 

 

ガールズケイリンとの出会いがなければ、今ごろは大学で管理栄養士になるための猛勉強をしていた。

九州学院高に進んで寮生活をしていた時、寮で出会った整体マッサージの先生が偶然にも元競輪選手だった。

その後、その先生の下宿に移ることになった。しばらくして連れていかれたのが2016年熊本地震から間もない熊本競輪場だった。

 

尾方 震災があった直後にも陸上競技場のそばにある競輪場に行ったことがあったんです。
まだ、割れたガラスも片付けられていませんでした。
でも、この時はガラスも片付けられてバンクもきれいになってました。

 

そこでピストレーサーにも乗せてもらって、ガールズケイリンの選手になることを勧められた。

 

尾方 最初はあまり乗り気じゃなかったんですが、いろいろと話を聞くうちに、やってみようって決心しました。

今となっては、この仕事を選んでよかったと思ってます。

 

日本競輪選手養成所合格を目指してしばらく熊本で練習をしていたが、試験が400バンクということで、福岡・久留米競輪場へ練習に行くようになった。
これをきっかけに、久留米に本拠地を移した。

レベルの高い練習環境にも恵まれて118期に技能試験で合格。

自転車のキャリアは短くても陸上短距離で培った瞬発力を発揮して在所成績2位。
卒業記念チャンプの称号も手にした。

 

尾方 自転車の経験が豊富な人と比べても、最初からタイムの差はあまりなかったと思います。

在所1位の永塚祐子さん(選手)とは競走訓練ではあまり一緒に走ることがなかったんですが、卒記チャンプは養成所に入った時から目標にしていたので、勝てたのはうれしかった。

 

姉弟子の小林優香選手も児玉碧衣選手も手にすることができなかった卒業記念チャンピオンに輝いた。

200㍍フライングダッシュでも石井寛子選手の記録を更新するなど、レベルが高い118期生の中でも即戦力No.1の評価も受けた。

注目を浴びてデビューした5月小倉ルーキーシリーズも圧倒的な強さで3連勝を飾った。

 

尾方 3連勝できたけど練習とレースの違いを感じました。

1走目の上がりタイム(200㍍)が12秒8。
思った以上にタイムが出せなかったですね。

練習では前半の200㍍より後半の方がいいのに、この時は逆で前半はよかったのに後半で失速してましたね。

 

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