デイリースポーツ「KEIRIN屋」山口拳矢特集
2021.03.20
※この記事は、2021年3月19日付けのデイリースポーツ「KEIRIN屋」に掲載されたものです
デイリースポーツ「KEIRIN屋」
デビューからわずか10ヶ月でGⅡ出場!競輪界の「華麗なる一族」山口拳矢特集
今回のKEIRIN屋は山口拳矢(25)=岐阜・117期・S2=を特集。
KEIRINグランプリV2の山口幸二氏(引退、現競輪評論家)を父に持ち、昨年5月にデビュー。
4カ月後の9月には負け知らずの24連勝でS級2班に特別昇級。
トップクラス相手でも互角の戦いを演じており、最上位ランクのS級でも既にV3を挙げている。
25日開幕のウィナーズカップ(松阪)では、デビューからわずか10カ月でGⅡ初出場。
祖父、父、兄を追って競輪界に飛び込んできた25歳のホープを直撃した。
(取材、構成・森田新吾)
競輪界の『華麗なる一族』に生まれ育った山口。
祖父、父、兄を追って、昨年5月にデビューした。
日本競輪選手養成所時代の成績は2位。
その実績通り、デビュー戦から好走。
8場所連続完全優勝を成し遂げ、わずか4カ月でS級2班に特別昇級した。
S級初戦の大垣FⅠも無傷で決勝に進出。
26連勝で臨んだ決勝は落車して連勝は止まったが、12月の伊東FⅠでS級初優勝。
初のGⅢ出場となった広島記念で決勝3着に入り、今年11月に行われる競輪界最高峰のGⅠレース・競輪祭(小倉)の出場権を早くも手に入れた。
今年に入っても快進撃は続き、1月の奈良FⅠ・デイリースポーツ杯、3月の静岡FⅠで優勝。
さらに直前の大垣ルーキーチャンピオンレースも制して117期の頂点に立った。
「ここまでまずまずとは思います」と話すが「9車の経験があまりにも少ないんですよね。GⅢ以上ではなかなか厳しくて…」と口にした。
新型コロナウイルスの影響で、FⅠ以下の開催は7車立てが主流。
相手が少ないと、多少のごまかしは利くが、9車立てが基本のGⅢだと、経験値の少ない選手はどうしても戦いにくい。
それをしっかりと察知して、対策を練っている。
GⅡ・ウィナーズカップは山口にとって初めてのビッグレース。
「記念を走って周りの選手が強いことは分かりました。どこまで勝ち上がれるか、頑張るだけです」。
強心臓ルーキーと思われがちだが「すごく緊張していますよ」と本音もチラリ。
KEIRINグランプリV2でレジェンドレーサーとして知られる父を抜くには、グランプリを3回も制覇しなくてはならない。
「そんなことを口にするのはおこがましいですよ。もっともっと実績を積んでからです」。
父譲りのレースセンスを武器に、競輪界の頂点へ着実に歩みを進める。
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