男子スプリント / 深谷知広選手
2020.01.21
2020年東京オリンピックまで、あと7ヶ月。
自転車競技の日本代表選手は、約2ヶ月後に内定。
最終選考の舞台は、2月26日からドイツ・ベルリンで行われる世界選手権となる。
今シーズン、「男子スプリント」では、トラックワールドカップで14年振り、そして3大会連続でメダルを獲得する快挙を達成。
その偉業を成し遂げたのは、競輪界では“平成の怪物”という異名を持つ深谷知広選手だ。
日本発祥のオリンピック種目「ケイリン」を離れ、粛々と「スプリント」で世界に挑む深谷選手に、その経緯や種目としての魅力、そして抱負を語ってもらった。
屈指の成績を残した今シーズン
東京オリンピック前最後となる2019-2020シーズン、深谷選手は『UCIトラックワールドカップ』で5つのメダルを獲得。
「男子スプリント」は第2戦・第3戦で銅メダル、第4戦では銀メダルを獲得し、個人の世界ランキングは5位まで浮上。
※2020年1月16日現在
「男子チームスプリント」では、第4戦・第5戦の2大会連続で金メダルを獲得する快挙を達成した。
―――ワールドカップ第2戦、14年ぶりのメダル獲得
本当にうれしかったです。
14年前にメダルを獲った金子さん(金子貴志選手)は僕の競輪の師匠なので、余計にうれしかったです。
第3戦、第4戦でもメダルを獲れて、まぐれではないことが証明できたと思います。
※「男子スプリント」で14年振りに銅メダルを獲得した第2戦
―――自転車競技の再開
競輪選手になった頃は、「大好きな車を買うために、お金を稼ぐこと」だけが目標でした(笑)
自転車競技を本格的に再開したのは、ロサンゼルスで行われたワールドカップを観に行って、新田さん(新田祐大選手)から誘ってもらっていたDream Seekerに入ってからです。
その後、全日本トラック選手権で優勝したのをブノアが見ていて、ナショナルチームが声を掛かけてくれました。
「自分を高められる場所」だと思って入ったので、最初は「競技力が上がればいいな」、「自転車競技界に刺激を与えられる存在になれたらいいな」くらいに思っていたんです。
でもみんなで一緒に練習して、大会に出ていくうちに、徐々に気持ちが入り、「世界」や「オリンピック」の舞台を目指すようになりました。
―――競技者でいることの“メリット”
「自分の世界が広がったこと」が、僕にとっていちばんのメリットです。
競輪選手をしているだけでは出会えない人や得られない機会がたくさんあります。
なかでも「オリンピック」というものは、人生最大のキーポイントになると思っています。
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