2020年7月7日付けのデイリースポーツ「KEIRIN屋」に掲載の特集記事。今回は〝令和の怪物〟寺崎浩平選手を特集。1月に日本競輪選手養成所を史上初の早期卒業。デビュー後も18連勝で3月に最上位のS級に昇格するなど快進撃は止まらず11場所でV10。7月10日に開幕するGⅡ・サマーナイトフェスティバル(平)で、史上最速となる177日でビッグレースに登場するスーパールーキーに迫った。

デイリースポーツ「KEIRIN屋」〝令和の怪物〟寺崎 GⅡへ殴り込み!! Super Rookieは止められない!!

2020.07.08

※この記事は、2020年7月7日付けのデイリースポーツ「KEIRIN屋」に掲載されたものです

 

 

 

デイリースポーツ「KEIRIN屋」〝令和の怪物〟寺崎 GⅡへ殴り込み!! Super Rookieは止められない!!

史上最速!!デビュー177日でビッグレース参戦

今回のKEIRIN屋は〝令和の怪物〟寺崎浩平(26)=福井・117期・S2=を特集。
1月に日本競輪選手養成所を史上初の早期卒業
デビュー後も18連勝で3月に最上位のS級に昇格するなど快進撃は止まらず11場所でV10。
10日に開幕するGⅡ・サマーナイトフェスティバル(平)で、史上最速となる177日でビッグレースに登場するスーパールーキーに迫った。

(取材・構成=森田新吾)

 


デビューから爆走中の寺崎浩平

 

「競輪選手は結果が全て」「パリ五輪につなげたい」

11場所でV10

競輪界の記録を次々と塗り替える逸材が、いよいよビッグレースに参戦する。
日本競輪選手養成所初の早期卒業者として1月にデビューした寺崎。
最下級のA級3班(チャレンジステージ)では誰も寄せつけることなく圧勝続き。
A級2班に特別昇班後は、相手選手に〝寺崎包囲網〟を敷かれても動じることはなかった。

 

A級で最後となったレースは圧巻だった。
17連勝中だった寺崎は単騎での戦い。
ラインを組んで戦う競輪では不利とされる一戦。
別線が束になって寺崎つぶしにかかり、勝負どころで最後方に置かれてしまう。
それでも最終2角から強引に踏み上げてグングン加速すると最終4角手前で難なく前をとらえて、直線では涼しい顔で後続を引き離してゴールした。

 

競輪界の常識を覆すような動きはS級に昇格しても変わらない。
初戦となった小田原の準決で3着。
連勝こそ19で止まったが、決勝は12、16年に競輪界の最高峰レース・KEIRINグランプリを2回も制した村上義弘(京都)の猛追をしのいで優勝。
いきなりS級でも結果を出した。

 

S級初優勝の決まり手は「差し」。
新人は「逃げ」「まくり」で1着をもぎ取ることがほとんどだが、寺崎は常に冷静なレース運びができている。

「僕は身体能力が高いことはないんです。パワーとかでも(トップクラスの選手からは)見劣ると思います。だから、新人だから先行するとかっていう競輪のセオリーでなく、自分の感覚で走っている」。

とにかく勝利に徹している。

「競輪選手は結果が全てと思っています。お客さんからは結果を求められているんですよ」。

ファンの気持ちにも応えようと励んでいる。

 

「感覚で走る」

 


S級でも1着を量産(5番車が寺崎)

 

デビューから11場所でV10。
ここまでの結果について「思っていたより結果は出せていますね」とニヤリ。
初出走から177日でのビッグレース出場は高橋晋也(福島)が持つ266日を大幅に短縮する記録だ。

「超一流の選手ばかりが出場できるレース。そこでもしっかりと結果を出して、パリ五輪(24年)につなげたいです」。

ナショナルチームBで国際大会での活躍も視野に臨む寺崎にとって、今回のGⅡ出場はあくまで通過点。
〝令和の怪物〟は国内だけでなく、世界制覇まで見据えている。

 

 

寺崎浩平(てらさき・こうへい)

1994年1月4日生まれ、26歳。福井市出身。法大卒。
171センチ、75キロ。
県立科学技術高時代から本格的に自転車を始め、大学卒業後に国体のケイリン種目で優勝(2017、18年)するなど才能が開花。
19年5月、日本競輪選手養成所に117期生として入所。
在所時は25走で21勝、2着2回、3着1回。
12月に早期卒業者として認定され、20年1月にデビュー。
2月にA級2班、3月にS級2班に特昇した。
ここまで32走で28勝、2着1回、3着2回。
師匠は鷲田佳史(福井・88期)。

 

 

デビューから79日でS級優勝

★寺崎の軌跡★

日本競輪選手養成所での優秀な成績が認められて、史上初の早期卒業選手となった寺崎は、前評判通りにデビュー戦の和歌山FⅡで3連勝の完全V。
その後の2場所も無傷の優勝で規定によりA級2班に特別昇班。
同班でも難なく9連勝でS級に特別昇級。
デビューから無傷18連勝でのS級特別昇級は、08年1月にチャレンジレースが導入されて以降、深谷知広(愛知)以来2人目となるスピード出世だ。

S級に昇格してからも快進撃が続く。
S級デビューとなった4月の小田原FⅠでは準決で3着に敗れてデビューからの連勝こそ19で止まったが、決勝では1着を奪い、史上最速デビューから79日でのS級優勝を果たした。
その後も佐世保FⅠ、名古屋FⅠ、向日町FⅠでもVと新人離れした実力で優勝を積み重ねている。

 

 

 

◆ 寺崎浩平の全成績

 

級別 日程 競輪場 成績
A3 1・16〜18
1・25〜27
2・4〜6
和歌山FⅡ
奈良FⅡ
四日市FⅡ
1①❶
1①❶
1①❶
A3級9連勝でA級2班に特別昇班
A2 2・27〜29
3・14〜16
3・23〜25
高松FⅡ
福井FⅡ
名古屋FⅠ
1①❶
1①❶
1①❶
A2級9連勝でS級2班に特別昇級
S2 4・1〜3
4・28〜30
5・8〜10
5・20〜22
6・12〜14
小田原FⅠ
佐世保FⅠ
名古屋FⅠ
豊橋FⅠ
向日町FⅠ
1③❶
1①❶
1①❶
3⑤欠
1②❶

※丸数字は準決、白抜き数字は決勝成績

 

 

記者のポケットメモ

趣味は? −「自転車しかありません」

結果を残すことに重点を置く寺崎。
ファンが求めているのは1着だと思って、レースに臨んでいるという。
普段はナショナルチームBで練習に励んでいるが、6月は地元の福井で先輩たちと汗を流した。
そこでバンクレコードの10秒7を上回るようなタイムを連発。
「(自転車競技で使う)カーボンフレームでディスクホイールなら、9秒台も出るでしょう」と不敵な笑みを浮かべた。

趣味を尋ねると「自転車に乗ること。自転車しかありません」。
自転車に乗って結果を残すことが宿命の寺崎は、初のビッグレースでも大仕事をやってのけそうだ。(関西競輪担当・森田新吾)

 

 

◆ サマーナイトフェスティバル

2005年新設のGⅡナイター開催。
出場選手の選抜方法は
①S級S班
②選考期間(19年11月~20年4月)に2ヵ月以上JCFトラック種目強化指定(A)に所属(開催時S級1班)
③選考期間のGⅠ、GⅡ(ヤンググランプリ含む)、GⅢ優勝者
④選考期間のFⅠ(S級)優勝者(優勝回数上位者から順次選抜。同数の場合は平均競走得点上位者)。
①~④で81人に満たない場合は同期間の平均競走得点上位者を選抜。

 

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